株価指数先物【寄り前コメント】 3万円接近では強弱感が対立も、押し目狙いのスタンス

市況
2021年11月17日 8時14分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 29830 +60 (+0.20%)

TOPIX先物 2056.0 +7.5 (+0.36%)

シカゴ先物 29825 +55

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

16日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。朝方発表された10月の米小売売上高は7カ月ぶりの高い伸びとなり、高インフレのなかでも堅調な消費が景気を後押しするとの見方につながった。また、10月の米鉱工業生産統計で製造業生産指数が予想を上回ったほか、11月のNAHB住宅市場指数が6カ月ぶりの高水準だったことも材料視された。S&P500業種別指数は自動車・同部品、商業サービス・用品、半導体・同製造装置が上昇する一方で、食品・飲料・タバコ、不動産、食品・生活必需品小売が下落。

シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比55円高の2万9825円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比20円高の2万9790円で始まり、直後に2万9720円と下落に転じたものの持ち直し、2万9750円~2万9800円辺りでの保ち合いを継続。終盤にかけては2万9800円~2万9850円と若干レンジを切り上げており、2万9830円で取引を終えた。

本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行の展開になりそうだ。米国では予想を上回った小売売上高を受けて、消費関連の一角が買われた。また、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>など大型テック株のほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やクアルコム<QCOM>といった半導体関連株の一角も上昇しているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になるだろう。

一方、国内では、政府は来年以降に金融所得課税の強化を本格的に議論する方向で調整に入ったことが分かったと報じられている。これが心理的な重荷となる可能性はあるため、節目の3万円接近では強弱感が対立しそうだ。そのため、買い一巡後はこう着感の強い相場展開に向かいやすく、昨日同様、香港市場の動向などを手掛かりとした短期的な商いが中心になりやすいと考えられる。

もっとも、足元では日中は狭い値幅での推移であるものの、緩やかなリバウンド基調を形成しており、チャート上では切り上がる5日移動平均線を支持線とした形状である。同線が位置する2万9650円辺りを支持線とした押し目狙いのスタンスとなろう。また、VIX指数は16.37に低下しているため、リスク選好に向かわせやすく、ショートは仕掛けづらい需給状況である。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.53倍で終えており、14.45倍~14.60倍辺りでの保ち合いを継続。テクニカル面では25日、75日線とのゴールデンクロス以降、25日線の切り上がりによって75日線とのカイ離が拡大しているため、NT倍率の上昇が意識されやすいところである。小動きのなかでスプレッド狙いの動きは限られそうだが、方向性としてはNTロングのスタンスを想定しておきたい。

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