18日の米国市場ダイジェスト:NYダウ60ドル安、小売りやハイテクが支える
■NY株式:NYダウ60ドル安、小売りやハイテクが支える
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は60.10ドル安の35870 95ドル、ナスダックは72.14ポイント高の15993.71で取引を終了した。昨日引け後に発表された決算に失望したシスコシステムズ(CSCO)の下落がダウを押し下げ、寄り付き後下落。世界で新型コロナ感染が再流行しているため景気回復懸念が広がったほか、連邦準備制度理事(FRB)のパウエル議長再任の行方もいまだ不透明で警戒感が台頭し終日軟調に推移した。ただ、押し目では、小売り企業の強い決算を好感した買いも散見され、引けにかけて下げ幅を縮小。ナスダックは好決算を発表した半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)の上昇がけん引し上昇、史上最高値を更新し終了した。セクター別では小売り、半導体・同製造装置が上昇した一方、電気通信サービスが下落。
百貨店のメーシーズ(M)やコールズ(KSS)は第3四半期決算の内容が予想を上回り上昇。また、携帯端末のアップル(AAPL)は電気自動車の開発を加速、2025年までに完全自動運転車の販売を目標にしているとの報道が好感され、上昇した。さらに、農機具メーカーのディア(DE)は従業員が会社側提示の6年間の労働協約に合意し1カ月余りのストが終了、職場復帰したため安心感が広がり上昇。一方、ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)は昨日引け後に発表した決算で、半導体不足や世界の輸送問題などが重しとなり見通しが予想を下回ったため売られた。
サラダ専門店のスイートグリーン(SG)はニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場。初値は52ドルと新規株式公開(IPO)価格28ドルのほぼ2倍となる好調なスタートをきった。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:米長期金利伸び悩みでドル買い縮小
18日のニューヨーク外為市場でドル・円は114円13銭から114円48銭まで上昇し、114円24銭で引けた。米11月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や10月景気先行指数が予想を上回り、ドル買いが優勢となったが、株安を意識して米国債の買いが強まり、長期金利が低下に転じるとドル買いはやや後退した。
ユーロ・ドルは1.1327ドルまで下落後、1.1374ドルまで上昇し、1.1372ドルで引けた。ユーロ・円は129円46銭から129円95銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.3464ドルまで下落後、1.3505ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9280フランから0.9251フランまで下落した。
■NY原油:反発で78.41ドル、ユーロ安一服などを意識した買いが入る
NY原油先物1月限は、反発(NYMEX原油1月限終値:78.41 ↑0.86)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比+0.86ドルの78.41ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは76.44ドル-78.80ドル。アジア市場で76.44ドルまで下げた後、ユーロ安ドル高が一服したことから、ニューヨーク市場にかけて78ドル台まで反発した。需給ひっ迫の状態は年内に解消されるとの見方が広がっており、78ドル台では戻り売りも観測されたが、一時78.80ドルまで買われており、通常取引終了後の時間外取引でも78ドル台を維持した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 46.32ドル -0.19ドル(-0.41%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.68ドル 0.00ドル(0.00%)
ゴールドマン・サックス(GS)391.37ドル -0.18ドル(-0.05%)
インテル(INTC) 49.68ドル -0.55ドル(-1.09%)
アップル(AAPL) 157.87ドル +4.38ドル(+2.85%)
アルファベット(GOOG) 3014.18ドル +32.94ドル(+1.10%)
フェイスブック(FB) 338.69ドル -2.08ドル(-0.61%)
キャタピラー(CAT) 201.42ドル -1.56ドル(-0.77%)
アルコア(AA) 47.70ドル -0.22ドル(-0.46%)
ウォルマート(WMT) 143.16ドル +1.22ドル(+0.86%)
《ST》