NY株式:NYダウ17ドル高、パウエルFRB議長再任で不透明感払しょく
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は17.27ドル高の35619.25ドル、ナスダックは202.68ポイント安の15854.76で取引を終了した。バイデン大統領が連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長を再任したため、次期議長を巡る不透明感が払しょくし、寄り付き後上昇。ナスダック総合指数は日中取引で史上最高値を更新したが、パウエル議長や副議長に指名されたブレイナード理事が物価対応を優先する姿勢を示すと、早期の利上げ観測が重しとなり、下落に転じ終了。ダウも引けにかけて失速した。セクター別では自動車・自動車部品が上昇、小売りが下落した。
銀行のJPモルガン(JPM)や金融ゴールドマンサックス(GS)はパウエル議長再任を好感し軒並み上昇。バイオのモデルナ(MRNA)は食品医薬品局(FDA)や疾病管理予防センター(CDC)が18歳以上の全成人に対する新型コロナワクチンの追加接種を承認したことを受けて大幅上昇した。また、製薬会社のファイザー(PFE)は加えて、同社製の新型コロナウイルスワクチンをめぐり、12-15歳を対象とした後期治験で高い有効性が確認され、早期の正式承認取得を目指す方針を示し買われた。また、通信のボネージ(VG)はスウェーデンの同業、エリクソンによる買収が報じられ、大幅上昇。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はマスク最高経営責任者(CEO)が高級車セダンモデル Sプレイドの中国での納車を来春にも開始する可能性に言及し、上昇した。一方、同業リビアン(RIVN)は、自動車メーカー、フォード(F)との電気自動車の共同開発計画が取りやめになったとの報道が嫌気され大幅下落。フォードは上昇した。
ビデオ会議サービスを提供するズーム・ビデオ(ZM)は取引終了後に第3四半期決算を発表。調整後の1株当たり利益が予想を上回ったほか、第4四半期の収益見通しが予想を上回り時間外取引で一時買われた。
Horiko Capital Management LLC
《FA》