来週の株式相場に向けて=南ア変異株の影響探る展開に

市況
2021年11月26日 17時37分

東京株式市場は週末26日に急落し、日経平均株価は2万8700円台に売られた。南アフリカで検出された新型コロナウイルス変異株への警戒感が台頭し、相場は全面安となった。この変異株は免疫反応回避などの特徴を持ち、深刻な影響をもたらす可能性があることが懸念された。

ただし、同変異株が実際にどれほどの脅威となるかはいまのところ不明であり、警戒感が先立ち株価が急落したのが実状だ。実際、この日の東京市場急落の背景には「仕掛け売りがあったのでは」(市場関係者)との見方もある。前日の米国市場は感謝祭で休場だったことから、市場参加者が限られ値の荒い展開となる素地は整っていた。

南ア変異株のリスク度合いはこれから判定されることになるが、その警戒感が行き過ぎだったとしても不安要因は残る。米国のインフレ懸念がそれで、来週は重要経済指標の発表やイベントが相次ぐからだ。特に、12月1日の米11月ISM製造業景況指数や3日の米11月雇用統計に対する関心は高い。「強めの結果が出ればインフレ懸念からの金利上昇で相場の押し下げ要因となる」(アナリスト)ことが予想される。

更に、2日のOPECプラス会合も相場を動かす可能性がある。同会合の結果、原油が上昇した場合インフレ懸念を増幅させよう。来週半ばからは12月相場に突入するが、年末高に向けて好スタートを切れるかが焦点となる。国内では30日にボードルア<4413>が東証マザーズに新規上場する。1日に伊藤園<2593>が決算発表を行う。来週の日経平均株価の予想レンジは2万8500~2万9100円。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.