米株先物の動向をチェックしながらの短期的な値幅取り狙いの商い/オープニングコメント

市況
2021年12月1日 8時24分

1日の日本株市場は、前日の大幅な下げに対する自律反発後は、引き続き方向感の掴みづらい相場展開になりそうだ。11月30日の米国市場ではNYダウが652ドル安だった。11月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や11月消費者信頼感指数が予想以上に悪化したことから売り優勢の展開。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が上院銀行委証言での質疑応答でインフレ高進が持続する可能性を警告し、12月連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入縮小ペース加速の選択肢を協議することが妥当との考えを示したため売りが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の27675円。円相場は1ドル113円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。昨日の日経平均は、新型コロナの変異株(オミクロン株)について、米モデルナCEOによる既存ワクチンの効果は弱いとの見通しが伝わったことがトリガーとなり、後場半ば辺りから先物主導で大きく売られていた。朝方は、過剰反応に対する修正リバウンドの動きが先行する格好だろう。また、MSCIのリバランスによる需給通過に伴う反動も意識されやすいところであろう。

もっとも、NYダウの大幅な下落の影響から主力大型株などが日経平均の重荷になりやすく、需給調整一巡後は神経質な相場展開となりそうだ。また、米国ではパウエルFRB議長発言が売りを誘った格好となったものの、テーパリングについては既定路線であることから過剰に反応した面はあるだろう。需給状況が不安定ななかで積極的な売買は手控えられそうだが、米株先物の動向をチェックしながらの短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうだ。

その他、チャート上では日経平均は大陰線をつけて28000円を割り込んだ。10月6日につけた安値27293.62円が目先的にはターゲットとされるため、この水準までの調整を想定しつつ、底入れを見極める格好となろう。物色については足元で強いトレンドを形成している銘柄のほか、リバウンドから25日線など抵抗線を突破し、テクニカル妙味のある銘柄に値幅取り狙いの資金は向かいやすいと見られる。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.