明日の株式相場に向けて=SOX指数は4000乗せ目前
1日の東京市場は日経平均株価が113円高と、前日の米株式市場の大幅安を打ち消し3日ぶりに反発した。前日までの3日間で日経平均株価は1600円強下落しており、25日移動平均ベースの騰落レシオも71.53%と売られ過ぎと言われる80%割れの水準となっていた。
この状況から「自律反発狙いの買い」(市場関係者)が入った格好だが、2万8000円台では戻り待ちの売りで上値を押さえられた。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の状況を確かめる必要があるほか、30日の議会証言でのタカ派的なパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言により、今月14~15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)頃までは神経質な展開が続きそうだ。
クリスマスラリーへの期待は強いものの、オミクロン株という不安要因が登場するなかでは、当面の日経平均株価は自律反発で上昇しても2万8500円前後が戻りのメドともみられる。
個別銘柄も物色の方向性が見出しにくい状況だが、そんななか米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は初の4000乗せが目前に迫っている。今後、コロナ禍が続くとしても、あるいは経済再開に向けた動きが前進するとしても、高水準の半導体需要は続くとみられている。イビデン<4062>や新光電気工業<6967>が30日に高値を更新したことは象徴的だろう。ローム<6963>やルネサスエレクトロニクス<6723>などを含め動向を注目したい。
今晩は米11月ISM製造業景況感指数が発表される。注目度は高く、その結果にNYダウが反応することが予想される。また、明日はOPECプラス会合が予定されており、原油価格の動向も関心を集めている。