株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は10カ月ぶりの30台に上昇、市場のセンチメントは十分弱気に傾いた

市況
2021年12月2日 8時15分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 27450 -730 (-2.59%)

TOPIX先物 1903.0 -55.0 (-2.80%)

シカゴ先物 27420 -760

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

1日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。前日の大幅な下落に対する自律反発狙いの買いが先行し、NYダウは一時500ドルを超える上昇をみせた。ただし、米国で新型コロナウイルスの変異型(オミクロン型)の初の感染者が確認されたと伝わると、感染拡大への警戒感から下落に転じ、引けにかけて下げ幅を広げた。また、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融サービス委員会での証言でテーパリング(量的緩和の縮小)の加速を再表明したことも重荷となった。S&P500業種別指数は家庭用品・パーソナル用品、公益事業が上昇する一方で、自動車・同部品、食品・生活必需品小売、消費者サービスが下落。

シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比760円安の2万7420円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比60円安の2万8120円で始まり、その後2万8230円と上昇する場面もみられた。ただし、戻りは鈍く、買い一巡後は2万8000円~2万8200円水準での保ち合いを継続。米国市場が下げに転じた流れを受けて軟化すると、引けにかけて下落幅を拡大。2万7450円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。前日は710円高と大幅な反発となった反動もあり、ヘッジ対応の売りが集中することから、パニック的な動きが警戒されやすいだろう。NYダウは10月上旬以来の水準まで下落してきたことで、日経225先物も10月7日につけた安値2万6980円(ナイトセッションを含む)が意識されそうだ。

VIX指数は31.12に上昇した。終値で30を超えたのは2月1日以来で、10カ月ぶりの高水準となった。一段の株安警戒によりリスク回避姿勢が強まる状況であろう。一方で、市場のセンチメントは十分弱気に傾いたとの見方もできそうだ。NYダウは52週移動平均線に接近しており、いったんはボトム形成の可能性も意識させてくるだろう。また、日経225先物も10月安値との2点底形成も期待される。総悲観のなかで値振れの大きい相場展開となろうが、底入れを想定した動きも出てきそうだ。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.39倍に低下し、支持線として意識されていた75日線を割り込んだ。パニック的な売りの影響から一段の低下が見込まれるものの、底入れを想定したNTロングのポジションを積み上げるタイミングとして、ここは冷静に対応したいところであろう。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.