話題株ピックアップ【夕刊】(2):キユーピー、日ハム、荏原
■キユーピー <2809> 2,356円 +43 円 (+1.9%) 本日終値
キユーピー<2809>が続伸。同社は1日、家庭用と業務用のマヨネーズやドレッシングなどの値上げを実施すると発表した。22年3月1日から実施する。食用油の価格上昇などを背景としており、マヨネーズは7月に続く再値上げとなる。この値上げを市場では前向きに評価しているようだ。
■日本ハム <2282> 3,870円 +65 円 (+1.7%) 本日終値
日本ハム<2282>が5日ぶりに反発。1日の取引終了後、22年2月1日から一部商品の規格変更と納品価格改定を実施すると発表。対象は家庭用のソーセージや加工食品など173品目のほか、業務用商品232品目、冷凍食品19品目。値上げ幅は5%から12%という。主原料や小麦粉・食用油などの副資材の高騰に加え、エネルギーコストや物流費の増加などを販売価格に転嫁する方針だ。
■荏原 <6361> 6,130円 +90 円 (+1.5%) 本日終値
荏原<6361>が後場上げ幅拡大。同社は午後1時20分ごろ、日本下水道事業団から、広川ポンプ所(名古屋市中川区)のポンプ設備工事を受注したと発表した。名古屋市では08年8月末の豪雨によって広い範囲で床上浸水の被害が生じたことから、名古屋駅周辺を含む地域で浸水被害の軽減を目的として、60mm/hの降雨に対応可能な雨水調整池などの施設を整備している。広川ポンプ所は雨水調整池などから集まる雨水を運河に排水する施設であり、荏原が今回設計・製作・据付するポンプは地下50メートルの深さから地上レベルの中川運河に雨水を吐き出す能力があるとしている。
■NTN <6472> 218円 +3 円 (+1.4%) 本日終値
NTN<6472>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が1日付のレポートで、同社の投資判断「オーバーウエート」を据え置き、強気評価を継続している。レポートでは、収益体質改善や補修事業の成長が続いており、自動車は電気自動車(EV)で収益性改善が進む兆しがあると報告。短期的な業績は厳しいが、EV向けに収益性の高い案件の獲得が進んでいることを評価し、中長期投資の観点からは投資妙味は大きいと判断している。なお、同証券による23年3月期業績予想の下方修正を踏まえ、目標株価は前回の340円から310円に引き下げた。
■アステラス製薬 <4503> 1,774円 +19 円 (+1.1%) 本日終値
アステラス製薬<4503>は5日ぶりに反発。同社は1日取引終了後、11日から14日にかけて米国アトランタ市で開催される「第63回米国血液学会」の年次総会において、急性骨髄性白血病(AML)及び鎌状赤血球症に関する新たなデータを報告すると発表した。AMLに関する演題には、ギルテリチニブを評価した2つの第3相試験の結果が含まれ、AMLの症状、生活への影響、治療に関する患者インタビューと患者報告のアウトカムに基づいた研究も発表する予定。鎌状赤血球症に関する演題では、胎児型ヘモグロビンを誘導する可能性のある新規BACH1阻害剤「ASP8731」の新たな前臨床試験のデータを発表する予定。アステラスではAMLに関する11演題と鎌状赤血球症に関する口頭発表1演題の計12演題を発表するとしている。
■TOTO <5332> 5,240円 +50 円 (+1.0%) 本日終値
TOTO<5332>は小幅続伸。1日の取引終了後、新たな水栓金具の生産工場を建設することを発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。新工場TOTOベトナム水栓工場(仮称)の建設は、グローバル市場における水栓金具の需要伸長に対応し、ビッグデータ活用による最新鋭の工場として高品質な水栓金具の安定供給体制を強化するものとしている。投資金額は約100億円で、ベトナム北部のビンフック省に取得した敷地に建設し、24年3月の稼働開始を予定している。
■Chatwork <4448> 1,113円 -146 円 (-11.6%) 本日終値
Chatwork<4448>は急反落。1日の取引終了後、海外募集による185万株の新株発行を実施すると発表しており、株主価値の希薄化を懸念した売りが出たようだ。これにより調達する資金約19億6900万円は、広告宣伝費や人件費、M&Aなどに充てるとしている。
■KeePer技研 <6036> 2,394円 -215 円 (-8.2%) 本日終値 東証1部 下落率7位
KeePer技研<6036>は急落。1日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比17.8%増と増収基調にあるが、9月の同35%増、10月の同37%増に比べて伸び率が鈍化したことが嫌気されたようだ。コーティングが大幅に増加したため平均単価は引き続き改善しているが、コロナ禍の影響で半導体不足を背景に新車の製造や納期の遅れが来店台数の伸び率鈍化につながったようだ。なお、全店売上高は同24.4%増だった。
■伊藤園 <2593> 6,070円 -470 円 (-7.2%) 本日終値
伊藤園<2593>は大幅に7日続落。同社は1日取引終了後、22年4月期第2四半期累計(5~10月)連結営業利益が108億5600万円(前年同期比26.1%増)だったと発表した。通期計画200億円(前期比19.9%増)に対する進捗率は54.3%と順調であるが、寄り付きから売り優勢の展開となった。「お~いお茶 濃い茶」は機能性表示食品としてリニューアル後、26カ月連続で前年を上回る売り上げとなっており、季節や天候に影響されずに安定的に成長している。また、タリーズコーヒージャパンの販売状況や来客数は10月以降、都心部を中心に回復基調になっているとした。あわせて、22年4月期連結売上高予想を4100億円から4031億円へ下方修正した。会計基準の変更により、前年との比較は記載されていない。長期間に渡る自粛により低下した消費者マインドの回復が想定よりも弱かったためとしたが、利益予想の変更はないとしている。
■富士急行 <9010> 3,910円 -225 円 (-5.4%) 本日終値
富士急行<9010>は大幅反落となり、年初来安値を連日更新。山梨県の長崎幸太郎知事が1日の記者会見で、富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)に対し、主力アトラクションの運行停止を要請したと複数のメディアで報じられており、これが嫌気された。先月、利用者2人がアトラクションでけがをしたと申し出た問題で、利用者の安全が確認できるまでは負傷疑いのあるアトラクションの運行を停止するよう求めたという。
株探ニュース