話題株ピックアップ【夕刊】(2):すかいらーく、第一生命HD、Uアローズ

注目
2021年12月3日 15時16分

■すかいらーく <3197>  1,518円  +52 円 (+3.6%)  本日終値

すかいらーくホールディングス<3197>は反発。2日の取引終了後に発表した11月度のIRレポートで、既存店売上高が前年同月比4.7%減と4カ月連続で前年実績を下回ったものの、9月の同20.6%減、10月の同7.1%減から減収率が改善したことが好感されたようだ。政府及び自治体からの時短要請が解除されたが、既存店客数は同5.5%減と伸び悩んだことが響いた。ただ、ガストで実施している小皿プレゼントキャンペーンや、ジョナサンでのアルコールとおつまみのラインアップ強化などの施策が奏功し、客単価は同0.8%増と伸長した。なお、全店売上高は同6.8%減だった。

■第一生命HD <8750>  2,347.5円  +78 円 (+3.4%)  本日終値

第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など大手生保株が買い優勢の展開。前日の米国株市場ではNYダウが今年最大の上げ幅で急反騰したが、そのなかゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>などが買われ全体指数の押し上げに寄与した。米10年債利回りが上昇に転じ、終値ベースで1.44%台まで水準を切り上げたことを好感した。中長期的にもFRBの金融引締めの動きが意識されるなか長期金利の先高期待は根強い。また、超長期金利である米30年債利回りも足もと上昇に転じた。金融資産の長期運用を手掛け、米国事業を展開する生保株には追い風として意識されている。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,903円  +63 円 (+3.4%)  本日終値

ユナイテッドアローズ<7606>が反発。2日の取引終了後に発表した11月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比8.5%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の低下や各種販促キャンペーンの実施により秋冬商品の動きが活発化したことが寄与した。特に小売既存店は売り上げ、買い上げ客数ともに回復傾向が出ているとしている。なお、全社売上高は同6.9%増だった。

■伊藤忠テクノ <4739>  3,765円  +120 円 (+3.3%)  本日終値

伊藤忠テクノソリューションズ<4739>が上げ幅拡大。同社は午前10時30分ごろ、花王<4452>の公式ウェブサイト内にある製品紹介ページ「製品カタログ」のシステム基盤を構築したと発表した。「製品カタログ」リニューアルのポイントは(1)掲載製品の最寄りの取扱店を顧客の位置情報を用いて検索する機能を導入、(2)花王の製品担当者が製品情報ページを容易に作成・更新できる機能を新たに導入の2点。製品担当者の要望をヒアリングしながら短いサイクルで開発を行うアジャイル開発の手法を採用し、製品情報のデータ移行も実施したとしている。

■ユーグレナ <2931>  748円  +23 円 (+3.2%)  本日終値

ユーグレナ<2931>は9日ぶりに反発。同社は2日取引終了後、子会社のジーンクエストが東北大学病院総合感染症科、ユーグレナと共同で、新型コロナウイルスワクチン接種による副反応の起こりやすさとの関連が示唆されるヒト遺伝子多型を日本で初めて同定したことを、プレプリント(査読前論文)サーバーである「medRxiv」に公開したと発表した。論文のタイトルは「日本人集団においてCOVID-19ワクチン副反応の起こりやすさとの関連が示唆される遺伝子多型を同定-ウェブベースのゲノムワイド関連研究を実施-」。今回公開した研究成果は、第三者による科学的な査読を経ていないプレプリント段階の発表内容としている。

■三洋化成工業 <4471>  5,250円  +120 円 (+2.3%)  本日終値

三洋化成工業<4471>は堅調。同社は2日、ロート製薬<4527>との資本・業務提携を発表しており、これが好感されたようだ。スキンケアや化粧品分野をはじめ、間葉系幹細胞の生産・研究や新医療機器など医療分野での協業を進めていく。この提携に伴い両社は、市場買い付けにより互いに2億円相当の普通株式を取得する予定。

■サカイ引越センター <9039>  4,320円  +95 円 (+2.3%)  本日終値

サカイ引越センター<9039>は続伸。午前11時ごろに発表した11月度の月次売上高(速報)が前年同月比0.1%増と小幅ながら3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。

■ニップン <2001>  1,615円  +35 円 (+2.2%)  本日終値

ニップン<2001>が反発。2日の取引終了後、家庭用冷凍食品の出荷価格を22年2月1日納品分から値上げすると発表しており、採算改善への期待感から買われた。原材料の価格高騰や人件費、包装資材費、エネルギー費などのコストが上昇しており、これらの価格変動を企業努力だけでは吸収することが難しいとして、約5~12%値上げするとしている。

■王将フードサービス <9936>  5,980円  +130 円 (+2.2%)  本日終値

王将フードサービス<9936>が3日続伸。2日の取引終了後に発表した11月の月次売上高(速報版)で、直営既存店売上高が前年同月比0.5%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。月後半に期間限定でスタンプ2倍押しなどのキャンペーンを行ったことなどが寄与し店内売上高が回復基調にあることに加えて、テイクアウト・デリバリー売り上げが引き続き高水準を維持したことなどが貢献した。なお、直営全店売上高は同2.2%増だった。

■石油資源開発 <1662>  2,365円  +37 円 (+1.6%)  本日終値

石油関連株は底堅く推移。石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>、INPEX<1605>が値を上げている。2日に開催された石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国から成る「OPECプラス」の会合では、増産維持が決定された。これを受け、2日のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限は前日比0.93ドル高の1バレル=66.50ドルで取引を終えた。ただ、一時62ドル台まで下落するなど荒い値動きとなった。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が拡大した場合、経済活動の低迷から原油需要は伸び悩むとの見方もあり、原油相場の見通しには強弱観が対立している。

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