株価指数先物【寄り前コメント】 買い先行も2万8180円水準を超えられないと、次第に膠着感の強い展開に
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28100 +250 (+0.89%)
TOPIX先物 1958.5 +15.5 (+0.79%)
シカゴ先物 28095 +245
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
6日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士が新たな変異株(オミクロン株)について、最終的な判断にはさらなる研究を必要とするものの、重症化の度合いはそれほど高くないようだとの見解を示した。これを受けて景気敏感株を中心に買い戻しが強まり、NYダウは節目の3万5000ドルを回復した。S&P500業種別指数は消費者サービス、ヘルスケア機器・サービス、運輸が上昇する一方で、医薬品・バイオテクノロジー、半導体・同製造装置、自動車・同部品が下落。
シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比245円高の2万8095円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の2万7840円で始まり、2万7700円まで下落する場面が見られた。ただし、その後は持ち直し米国市場の取引開始時にはプラスに転じた。引けにかけて上げ幅を広げ、一時2万8160円まで上昇幅を広げる場面もあり、2万8100円で取引を終えた。
本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。2万7500円~2万8000円のレンジを上放れてくることから、2万8000円水準での底堅さを見せてくるかが注目されよう。また、12月以降は2万8180円水準に上値を抑えられていることもあり、この抵抗帯を明確に上放れてくることができれば、オプション権利行使価格の2万8125円を中心とした上下の権利行使価格である2万8000円~2万8250円のレンジに移行してくることになろう。
もっとも、週末に12月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、限月交代に伴うロールオーバーの売買が中心である。短期の仕掛け的な商いに対して追随する動きも限られると考えられるため、買い一巡後は次第に膠着感が強まりそうだ。
また、NT倍率は先物中心限月で14.33倍と小幅に上昇した。トレンドは下向きではあるものの、ADR市場ではソフトバンクグループ<9984>が反発を見せていることもあり、NT倍率の上昇を想定した短期的なスプレッド狙いの動きも意識されよう。
なお、VIX指数は27.18に低下しており、ひとまず落ち着きを見せている。ただし、25~30水準での保ち合いを形成していることから、リスクオンには向かいづらいだろう。
株探ニュース