13日の米国市場ダイジェスト:NYダウ320ドル安、オミクロン株やFOMCを警戒
■NY株式:NYダウ320ドル安、オミクロン株やFOMCを警戒
米国株式市場は反落。ダウ平均は320.04ドル安の35650.95ドル、ナスダックは217.32ポイント安の15413.28で取引を終了した。新型コロナのオミクロン変異株を巡り英国で初の死者が報告され感染を抑制する規制強化も懸念されるなど、感染拡大で回復鈍化懸念が再燃し寄り付き後、下落。また、連邦準備制度理事会(FRB)が今週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小ペースを加速する可能性も警戒され、終日軟調に推移した。セクター別では医薬品・バイオテクが上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
製薬会社のファイザー(PFE)は、新型コロナワクチン需要の増加期待に加え、バイオのアリーナ・ファーマシューティカルズ(ARNA)と買収で合意したと発表し上昇した。アリーナ・ファーマシューティカルズ(ARNA)も大幅上昇。オートバイメーカーのハーレーダビッドソン(HOG)は電動バイク部門を分割し、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じてニューヨーク証券取引所に上場すると発表し上昇した。電気自動車メーカーのリビアン(RIVN)は同社製EVピックアップトラック「R1T」が2022年の「モータートレンド・トラック・オブ・ザ・イヤー」に選出されたことが好感され上昇。一方で、航空会社のデルタ(DAL)、ユナイテッド(UAL)やオンライン旅行会社のブッキング・ホールディングス(BKNG)、エクスぺディア・グループ(EXPE)は、世界の行動規制強化で需要が低迷するとの懸念に、軒並み売られた。
ジョンズ・ホプキンズ大は、国内の新型コロナ感染者数が累計5000万人を突破したと発表した。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:オミクロン変異株の感染拡大を警戒して円買い優勢
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円68銭から113円38銭まで反落し、113円58銭で引けた。新型コロナ、オミクロン変異株の流行により、景気回復が損なわれるとの懸念で米長期金利は低下し、リスク回避の円買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは1.1273ドルから1.1307ドルまで上昇し、1.1286ドルで引けた。ユーロ・円は128円31銭から128円01銭まで下落。リスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.3269ドルから1.3209ドルまで下落。英国のジョンソン首相はオミクロン変異株感染による初の死亡を確認したことを明らかにしたほか、感染抑制のためにさらなる規制強化の可能性も除外しないとした。さらに、ジャヴィド保健相は下院で、オミクロン変異株感染による入院患者や死者が劇的に増える見通しを警告。景気回復が抑制されるとの懸念にポンド売りが加速した。ドル・スイスは0.9238フランから0.9206フランまで下落した。
■NY原油:弱含みで71.29ドル、72ドル台で利食い売りが強まる
NY原油先物1月限は、弱含み(NYMEX原油1月限終値:71.29 ↓0.38)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比-0.38ドルの71.29ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.71ドル-73.00ドル。アジア市場の終盤で73.00ドルまで買われたが、ロンドン市場では利食い売りが優勢となり、71ドルを下回った。ニューヨーク市場の序盤にかけて70.71ドルまで売られる場面があったが、米長期金利の低下を意識した買いが観測されており、通常取引終了後の時間外取引では71ドル台前半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 43.54ドル -0.99ドル(-2.21%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.11ドル -1.32ドル(-1.34%)
ゴールドマン・サックス(GS)384.75ドル -6.31ドル(-1.61%)
インテル(INTC) 50.15ドル -0.44ドル(-0.87%)
アップル(AAPL) 175.81ドル -3.64ドル(-2.03%)
アルファベット(GOOG) 2942.81ドル -30.69ドル(-1.03%)
フェイスブック(FB) 336.16ドル +6.41ドル(+1.94%)
キャタピラー(CAT) 201.37ドル -2.09ドル(-1.03%)
アルコア(AA) 47.87ドル -0.94ドル(-1.92%)
ウォルマート(WMT) 143.67ドル +2.64ドル(+1.87%)
《ST》