12月15日のNY為替概況
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は113円74銭まで弱含んだのち、114円26銭まで上昇し、引けた。
米11月小売売上高の伸びが10月から予想以上に鈍化したことに失望しドル売りが優勢となった。その後、バイデン米大統領の首席医療顧問で米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長の発言でオミクロン株への懸念が後退し、下げ止まった。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通りゼロ金利を据え置き、大半の予想通りひと月の資産購入縮小規模を従来の150億ドルから300億ドルと増やすことを決定。スタッフ予測で、2022年、2023年それぞれ3回の利上げを予想していることが明らかになるなど、タカ派色を強めた結果を受けてドル買いが加速。
ユーロ・ドルは1.12224ドルまで下落後、1.1280ドルまで反発し、引けた。
タカ派FOMCでドル買いが強まったのち、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を控えた買戻しに下値が限定的となった。
ユーロ・円は128円02銭まで下落後、128円63銭まで上昇。リスク選好の円売りが優勢となった。
ポンド・ドルは1.3173ドルまで下落後、1.3273ドルまで上昇した。
英国中銀の金融政策決定会合での利上げ観測を受けたポンド買いに下値が支えられた。
ドル・スイスは0.9242フランから0.9294フランまで上昇した。
【経済指標】・米・11月小売売上高:前月比+0.3%(予想:+0.8%、10月:+1.8%←+1.7%)・米・11月小売売上高(自動車除く):前月比+0.3%(予想:+0.9%、10月:+1.8%←+1.7%)・米・11月小売売上高(除自動車・建材):前月比-0.1%(予想+0.7%、10月+1.8%←+1.6%)・米・12月NY連銀製造業景気指数:31.9(予想:25.0、11月:30.9)・米・11月輸入物価指数:前月比+0.7%(予想:+0.6%、10月:+1.5%)・米・12月NAHB住宅市場指数:84(予想:84、11月:83)・米・10月企業在庫:前月比+1.2%(予想:+1.1%、9月:+0.8%←+0.7%)
【金融政策】・米連邦公開市場委員会(FOMC)・政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を0.00-0.25%に据え置き決定「資産購入縮小規模を月300億ドルと従来の2倍とする。1月の買い入れは国債400億ドル、住宅ローン担保証券は200億ドル」「各月、国債の購入を200億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)購入を100億ドル削減」「経済見通しをもとに、FRBは資産購入ペースを修正」「資産購入縮小規模を月300億ドルと従来の2倍とする。1月の買い入れは国債400億ドル、住宅ローン担保証券は200億ドル」「データによると、経済は引き続き強まっている」「インフレはパンデミックやサプライチェーン混乱で高い水準」「決定は全会一致」
《KY》