今週の「妙味株」一本釣り! ─ アイピーエス

注目
2021年12月26日 9時00分

●アイピーエス <4390>  【目標株価】2800円(24日終値2301円)

「フィリピンでの事業拡大に注力、将来の収益寄与に期待」

アイ・ピー・エス <4390> に注目したい。株価は11月10日につけた年初来安値1707円で下げ止まり、足もとでは25日移動平均線と75日移動平均線とのゴールデンクロスが実現。22年3月期通期の連結営業利益は前期比24.9%増の24億円が見込まれており、戻りを試す展開が期待できる。

同社グループはフィリピンとシンガポール・香港を結ぶ海底ケーブル及び各国の陸上回線からなる国際通信ネットワークを昨年取得して、キャリアズキャリア(通信事業者のための卸売業者)としてのポジションを確立。日本では通信トラフィック需要が増加しているコールセンター事業者向けを中心に、顧客ごとに最適化したサービスを提供している。

直近では、子会社のInfiniVANがフィリピン国家通信委員会に申請していた海底ケーブルの陸揚局(海底ケーブルの両端の終端地点に置かれる局舎)並びに関係するバックホール回線(末端のアクセス回線と中心部の基幹通信回線網をつなぐ中継通信回線)設備の建設・運営・保守について許可を受けたと発表。陸揚局を所有することにより、国際的な海底ケーブルとフィリピン国内通信網との重要な結節点を持つことになるため、インターネット経由でのコンテンツ配信などを行う企業と通信契約交渉を進めるうえで有利になるという。また、InfiniVANを通じて、フィリピン国内海底ケーブルシステムを同国通信事業者2社と共同建設することも明らかにしており、これらが今後の収益に寄与しそうだ。

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