ソフトバンクGの上値の重さ目立つ、依然として2000万株超の信用買い残が重荷
ソフトバンクグループ<9984>は前日終値を小幅に上回る水準でもみ合っているが、日経平均が一時400円を超える上昇をみせ2万9000円台を回復するなかで相対的に上値の重さが目立っている。中国テック企業への政府当局による規制強化の動きなどが懸念材料として買いを手控えさせているほか、株式需給悪を嫌気する動きが根強い。「個人投資家が信用買い残を活用して同社株の下落過程で買い増す動きを続けたことで、それが上値の重石となっている」(ネット証券アナリスト)と指摘する。直近開示されている信用買い残は2155万株と減少傾向にあるとはいえ、信用倍率は14.4倍と大幅に買い長であることに変わりがない。水準的にも依然として2000万株を超えた状態に積み上がっており、今年5月ゴールデンウイーク明け後の急落前は1000万株を下回っていたが、そこから2倍以上に膨らんだことになる。11月に会社側では最大1兆円の自社株買いを発表しているが、株価へのポジティブインパクトは限定的となっている。