話題株ピックアップ【夕刊】(2):Jエスコム、エフ・コード、アジアQ
■Jエスコム <3779> 153円 +50 円 (+48.5%) ストップ高 本日終値
ジェイ・エスコムホールディングス<3779>はストップ高。同社はきょう取引開始前に、メタップス<6172>のグループ会社でリワード広告を中心とするITマーケティング事業を行うマフィン(ソウル市)の全株式を9000万円で取得すると発表した。株式取得は22年4月1日を予定。マフィンはその子会社に、デジタルギフト事業を展開するスマートコン(ソウル市)も有している。子会社化により、韓国におけるデジタルギフト事業の経験を生かして、日本での同事業の本格展開を行う方針。また、通販事業、販売支援事業でのクライアントの相互紹介、韓国及び日本での新規事業の創出にも注力するとしている。
■エフ・コード <9211> 8,500円 +1,500 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値
エフ・コード<9211>が3日連続ストップ高。前週末24日に新規上場した直近IPO銘柄で、上場初日は値がつかず、2日目の27日に公開価格2020円の3.0倍にあたる6000円で初値をつけた。その27日こそストップ安の5000円で引けたものの28日、29日と連続でストップ高となっており、値動きの良さから短期回転狙いの買いが入っているようだ。同社は十数年にわたって蓄えたCX(顧客体験)領域のデータ解析・ノウハウをコアとして、広範なデジタルサービスを展開することで顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しており、デジタル顧客獲得支援やデジタル顧客育成支援などのサービスを展開。DX関連として注目されているほか、前日終値時点で時価総額が143億円とまだ小さいことから上値期待が高まっているようだ。
■アジアクエスト <4261> 7,300円 +1,000 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
アジアクエスト<4261>がストップ高。27日に新規上場した直近IPO銘柄で、公開価格2430円の2.3倍にあたる5600円で初値を形成。上場初日こそ一時4900円に下落する場面はあったが、28日、29日と続伸しており、値動きの良さから短期回転狙いの買いが入ったようだ。同社は顧客企業のシステム開発、業務プロセス改善、ビジネスモデル変革を支援するデジタルトランスフォーメーション(DX)事業を展開しており、市場の関心の高いDX関連の一角であることや、前日終値時点で時価総額が88億円強と小さいことから上値期待が高まっているもよう。また、同様にDX事業を手掛けている直近IPO銘柄のエフ・コード<9211>が連日のストップ高となっていることも刺激となっている。
■ワイエイシイ <6298> 1,118円 +102 円 (+10.0%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
ワイエイシイホールディングス<6298>は上値追い加速、一時10%を超える上昇で1121円まで駆け上がり、11月17日の戻り高値1087円を大陽線で一気にブレークした。半導体製造装置や液晶製造装置などを主力にメカトロニクス関連分野を深耕しており、強力なグループ会社を擁し、次世代パワー半導体分野におけるキーテクノロジーに注目が集まっている。ワイエイシイの子会社でレーザー技術のスペシャリスト集団として存在感を高めているのが、ワイエイシイビームで、同社が製造するパワー半導体素子用レーザアニーラ(Si-IGBTレーザアニーラ)に注目度が高い。また、ワイエイシイビームは世界初となるSiC(シリコンカーバイド)裏面電極オーミック化専用装置も製造している。こうした有力子会社に支えられ足もとの業績も絶好調、22年3月期営業利益は前期比2.2倍の16億円を見込むが一段の上振れ観測も出ている。
■リアルワールド <3691> 1,309円 +115 円 (+9.6%) 本日終値
リアルワールド<3691>は大幅続伸。ジェイ・エスコムホールディングス<3779>がきょう、韓国でデジタルギフト事業を展開するスマートコン(ソウル市)をグループ内に収め、その経験を生かして日本でも同事業の本格展開を行う方針と発表してストップ高まで上昇していることから、デジタルギフト事業を手がけるリアルワルドに思惑的な買いが入ったようだ。リアルワルドは11月8日に、グループ会社であるREAL FINTECHが運営する「RealPayギフト」を、サービスの認知度向上を目的として「デジタルギフト」の商標を取得し、22年1月にサービス名を変更することを発表している。
■グロームHD <8938> 1,202円 +99 円 (+9.0%) 本日終値
グローム・ホールディングス<8938>が大幅続伸。同社は29日、アライアンス先医療機関が保有する病床数が323床増加し5961床になったと発表した。同社は、医療機関に対するコンサルティングや病院の事業計画の立案・実践などのオペレーション業務などを展開しており、アライアンス先医療機関の保有する病床数は重要指標の一つ。上期末時点の5205床から順調に増加していることから、業績への貢献が期待されている。
■川本産業 <3604> 991円 +78 円 (+8.5%) 本日終値
川本産業<3604>や中京医薬品<4558>、大幸薬品<4574>など新型コロナウイルス対策関連が軒並み高となった。新型コロナウイルス国内新規感染者数が29日に501人を数え、2カ月半ぶりに500人を上回ったことや、世界的に新たな変異株「オミクロン株」が流行していることを受けて、対策製品への関心が再び高まるとの思惑から買われたようだ。
■太洋物産 <9941> 1,235円 +66 円 (+5.7%) 本日終値
太洋物産<9941>が大幅続伸。29日の取引終了後、22年4月に予定されている東証の新市場区分で「スタンダード市場」を選択したのに伴い、上場維持基準の適合に向けた計画書を発表。「流通株式時価総額」について基準を充たしていないことから、25年度末までに上場維持基準を充たすための各種取り組みを進めるとしており、今後の取り組みに期待した買いが入っているようだ。
株探ニュース