話題株ピックアップ【昼刊】:トヨタ、商船三井、ソニーG

注目
2022年1月6日 11時37分

■VIX短先物 <1552>  1,811円  +108 円 (+6.3%)  11:30現在

国際のETF VIX短期先物指数<1552>が大幅続伸。前日に比べ6%超高に上昇している。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。5日の米VIX指数は前日に比べ2.82(16.68%)ポイント高の19.73と急伸した。一時20.17と警戒ラインとされる20を超える場面があった。同日に公表された12月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で米早期利上げの可能性が浮上したことから米株式市場は大幅安となり、特にハイテク株の多いナスダック指数は3%を超す急落となった。これを受け、この日の東京市場ではVIX短先物が上昇する展開となっている。

■ケーヨー <8168>  870円  +15 円 (+1.8%)  11:30現在

ケーヨー<8168>は6日続伸している。5日の取引終了後、上限を600万株(発行済み株数の9.21%)、または51億3000万円とする自社株を、6日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好材料視されている。資本効率の向上と機動的な資本政策の遂行を可能とするとともに、株主還元策の一環として行うとしている。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■トヨタ自動車 <7203>  2,320円  +28 円 (+1.2%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>が全般地合い悪のなか3日続伸と強さを発揮、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>、SUBARU<7270>など他の大手自動車株も売り物をこなし底堅い動きを示している。前日の米国株市場ではFOMC議事録の開示を受けて米10年債利回りが上昇しフシ目の1.7%ラインを突破、これを嫌気してリスク回避の売りが優勢となった。ただ、米国の金利上昇は外国為替市場ではドル買い要因となり、為替市場では中期的なドル高・円安トレンドが意識されやすい。輸出比率の高い自動車セクターにとっては為替差益が見込まれることで、株価にはプラスに作用しやすい。

■エービーシー・マート <2670>  5,090円  +60 円 (+1.2%)  11:30現在

エービーシー・マート<2670>が反発している。5日の取引終了後に発表した12月度概況で、既存店売上高は前年同月比14.1%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。月後半から北海道・東北・北陸エリアにおける降雪需要やクリスマスのギフト需要が高まり、インバウンド需要を除いてコロナ前の水準に近い状況となった。商品別では、リモートワーク解除によりビジネスシューズや商品単価が高めのファッションブーツの販売が好調に推移した。なお、全店売上高は同14.5%増だった。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,882円  +20 円 (+1.1%)  11:30現在

ユナイテッドアローズ<7606>が3日続伸している。5日の取引終了後に発表した12月度の売上概況(速報)で、小売とネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比16.4%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。12月はアウター、ニットなどの冬物衣料の動きが目立ち、小売、ネット通販ともに前年を上回った。特に小売は、人流の回復に伴い客数が同20.9%増となり、売り上げ増を牽引した。なお、全社売上高は同14.7%増だった。

■商船三井 <9104>  9,180円  +70 円 (+0.8%)  11:30現在

商船三井<9104>が一時200円を超える上昇で9300円台まで買われたほか、川崎汽船<9107>が一時8000円大台を回復、日本郵船<9101>もしっかりした動きをみせるなど、海運大手3社は揃って上値を指向している。全体相場はハイテク株中心に売りがかさむ展開で日経平均の下げも300円を超えたが、PERやPBRが低く、配当利回りの高いバリュー株は相対的に強さを発揮している。海運は超低PERで高配当利回り銘柄の宝庫であり、全体波乱相場でもバリュエーションに着目した買いを誘導している。

■エーザイ <4523>  6,591円  +9 円 (+0.1%)  11:30現在

エーザイ<4523>は反発。同社はきょう、抗がん剤H3B-8800(スプライシングモジュレーター)について、英国のバイオ医薬品企業であるロイバントサイエンシズと、その子会社にグローバルにおける研究、開発、製造、販売に関する独占的権利を供与するライセンス契約を締結したと発表した。H3B-8800は現在、エーザイが米国の研究子会社とともに、Splicing Factor 3B subunit1(SF3B1)遺伝子変異を有する骨髄異形成症候群の患者を対象とした臨床第1相試験を米国、欧州で実施中。今回の契約に伴ってロイバントサイエンシズから一時金を受領するとともに、開発、薬事の進捗に応じたマイルストーンペイメント、及び上市後には売上収益に応じた一定のロイヤルティーを受領する予定としている。

■ソニーグループ <6758>  14,495円  -1,025 円 (-6.6%)  11:30現在

ソニーグループ<6758>への売り攻勢が目立っており、1000円を超える大幅安となっている。売買代金は午前11時現在で1000億円を超え全上場企業を通じてトップ、同社株に対するマーケットの関心の高さをうかがわせる。AV機器のトップメーカーで、CMOSイメージセンサーで断トツの世界シェアを誇り半導体関連の一角としても存在感を高めている。ハード分野のブランド力に加え、映画や音楽、ゲームなどソフト分野での展開力も抜群。電気自動車(EV)についてはハード・ソフト両面での参入を経営戦略として描いている。こうした成長シナリオが評価され、昨年来ファンド筋の組み入れの動きなど海外投資家の実需買いが観測されていた。しかし、直近ではFRBによる金融政策の転換が想定以上にタカ派色の強いものとなり、ナスダック市場のハイテク系銘柄に狼狽的な売りがかさむ状況となったことで、同社株もそのあおりを受ける形となっている。既に上昇トレンドの足場となっていた5日移動平均線をマドを開けて下回る形となったが、次は1万4100円台に位置する25日移動平均線が下値サポートラインとして意識され、それを拠りどころに押し目買いの動きも観測される。

■ダイセキ <9793>  4,575円  -275 円 (-5.7%)  11:30現在

ダイセキ<9793>が大幅続落している。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算は、売上高434億2000万円(前年同期比12.1%増)、営業利益101億300万円(同31.5%増)、純利益64億900万円(同31.3%増)と大幅増益となったが、材料尽くし感に加えて地合いの悪化もあり、これを好材料視する動きは限定的となっている。新型コロナウイルスによる制約が緩和され、積極的な営業展開が可能となったことが奏功した。また、ダイセキ環境ソリューション<1712>が手掛ける土壌汚染処理関連事業で大型インフラ整備関連事業の獲得や強みを生かしたコンサルティング営業の展開を行い、同業他社との差別化による利益率の改善を進めることができたほか、システム機工が手掛ける大型タンクなどの洗浄事業でほぼ100%の稼働状況が続いていることも寄与した。なお通期業績予想は、売上高566億円(前期比9.8%増)、営業利益126億円(同23.0%増)、純利益82億円(同25.7%増)の従来見通しを据え置いたが、期末配当予想は28円から32円に増額修正した。年間配当は60円となり、前期実績に対しては実質増配となる予定だ。

■メルカリ <4385>  5,260円  -250 円 (-4.5%)  11:30現在

6日の東京株式市場では日経平均株価の下げが寄り後加速しているが、それ以上に東証マザーズ市場の下げの勢いが際立っている。マザーズ指数は一時3.8%の急落で892.28まで水準を切り下げ、フシ目の900を割り込んだ。ザラ場ベースで900を下回るのは約1年8カ月ぶり。前日の米国株市場でハイテク系グロース株の比重が高いナスダック総合株価指数が波乱展開となったことを受け、成長期待株の宝庫で高PER銘柄が多いマザーズ市場が改めて売りのターゲットとなった。メルカリ<4385>、フリー<4478>、ビジョナル<4194>、弁護士ドットコム<6027>、FRONTEO<2158>などマザーズ指数への影響度が大きい時価総額上位銘柄が軒並み大きく売り込まれている。

■シスメックス <6869>  13,245円  -605 円 (-4.4%)  11:30現在

シスメックス<6869>は続落。同社は5日取引終了後、自社の全自動免疫測定装置「HISCL-5000/HISCL-800」を用いて血液中の脳内アミロイドβ(Aβ)を測定する検査試薬について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ製造販売承認を申請したと発表したが、反応は限定的。この検査試薬は、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA)を測定原理とする「HISCL-5000/HISCL-800」を用いて、血液中のAβを測定し、脳内のAβの蓄積状態の把握を補助するものとしている。

■オリエンタルランド <4661>  18,200円  -740 円 (-3.9%)  11:30現在

オリエンタルランド<4661>が5日続落している。5日の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が全国で2638人を数え、感染再拡大への警戒感が強まるなか、東京ディズニーリゾートへの影響を懸念する売りが継続しているようだ。

■ファーストリテイリング <9983>  61,680円  -2,330 円 (-3.6%)  11:30現在

ファーストリテイリング<9983>が10日続落し連日の昨年来安値更新となっている。5日の取引終了後に発表した12月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店及びEコマース売上高が前年同月比11.1%減と5カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。4週目まで気温が高く推移したことから、防寒衣料の販売に苦戦した。最終週は気温の低下に加え、年末祭が好調だったことで増収となったものの、月全体を通しては減収となった。なお、客数は同5.2%減と2カ月ぶりに前年を下回り、客単価は同6.3%減だった。

■東京エレクトロン <8035>  65,530円  -1,930 円 (-2.9%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>が揃ってウリ気配スタートとなるなど半導体製造装置関連株がリスク回避の売りに晒されている。前日の米国株市場ではFOMC議事録の開示を受けて米長期金利の上昇が顕著となり、ハイテク系グロース株に逆風が強まった。米10年債利回りは終値ベースで1.7%台に乗せ、これを背景にナスダック総合株価指数は3.3%を超える急落となった。画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が5.8%安、半導体設計・開発大手のザイリンクス<XLNX>は6.2%安と大きく売り込まれるなど半導体セクターへの売りも目立ち、東京市場でもこれを引き継ぐ形でこれまで相場の牽引役を担っていた半導体主力銘柄に売りがかさんでいる。

■イーレックス <9517>  1,887円  -43 円 (-2.2%)  11:30現在

イーレックス<9517>は5日続落。同社は5日取引終了後、新電力事業を展開するイーセル(広島市西区)の全株式を取得すると発表したが、全体相場の地合いが悪化している中で反応は薄い。株式取得は2月1日を予定しており、両社の電力小売事業の統合によって業務の効率化を図り、事業拡大を目指すとした。

●ストップ高銘柄

なし

●ストップ安銘柄

なし

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