富田隆弥の【CHART CLUB】 「新春乱高下も、依然として三角保ち合いの中」

市況
2022年1月8日 10時00分

◆2022年の大発会は、日経平均株価が510円高の2万9301円と上々のスタートを切り、新年相場への期待を抱かせるものとなった。だが、大雪に見舞われた6日に844円安の2万8487円と急落し、お屠蘇気分もいっぺんに覚めてしまった。

◆この急落は、新春に最高値を更新したNYダウがFRBのタカ派的姿勢を警戒して5日に急落したのが要因であり、今年も日本株は米国株の動向(特に下落)に振り回されることになりそうだ。ただ、1月上旬の調整は珍しいことではなく、下げ止まると2月上旬(節分)に向けて切り返して行くのが日本株のアノマリー(経験則)でもある。

◆日経平均株価のチャートを見れば、昨年8月から続く三角保ち合いの中での推移が続いている。今年はこの三角からどちらに放れるかがテクニカル面での焦点だが、保ち合いが煮詰まるのにあとひと月ほどかかるので、上値抵抗線にタッチした5日高値の2万9388円からの調整入りはセオリー通りであり、下値支持線のある2万7800円近辺までは三角保ち合いの往来ゾーンである。

◆発会以降の東京市場は主力大型株に商いが集中し、カネ余りの金融相場が継続していることを確認した。それはインデックス主導の相場でもあり、日経平均株価は主力株の動向により乱高下しやすく、三角保ち合いを放れると上でも下でも大きく動くことを示唆するものだ。

◆保ち合いの中でもみ合う日経平均株価。下放れには注意すべきだが、上放れの可能性も十分に残しており、5日につけた高値2万9388円を抜くと「上放れ」となり、昨春同様、上昇に弾みが付くことが想定される。金融相場の余韻が続く新春だけに、1月の調整局面では押し目買いが一策となるだろう。

(1月6日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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