18日の米国市場ダイジェスト:NYダウ543ドル安、急激な引き締めを警戒

市況
2022年1月19日 7時43分

■NY株式:NYダウ543ドル安、急激な引き締めを警戒

米国株式市場は下落。ダウ平均は543.34ドル安の35368.47ドル、ナスダックは386.85ポイント安の14506.90で取引を終了した。金融のゴールドマンサックス(GS)の決算内容に失望した売りや、国債利回りが2年ぶり高水準に達し金利高を警戒した売りに、寄り付き後、下落。著名投資家のアックマン氏が3月連邦公開市場委員会(FOMC)での50ベーシスポイントの利上げの可能性などを指摘するなど、連邦準備制度理事会(FRB)の急激な引き締めを警戒した売りが続き、終日軟調に推移した。セクター別ではエネルギーや電気通信サービスが上昇した一方、銀行、半導体・同製造装置が大きく下落。

娯楽ソフトウェアや周辺機器の開発・販売を手掛けるアクティビジョン・ブリザード(ATVI)はソフトウエアメーカーのマイクロソフト(MSFT)が同社買収を発表し上昇した。マイクロソフト(MSFT)は下落。また、百貨店のコールズ(KSS)は物言う株主が役員の交代、身売りを検討すべきだと推奨したほか、他の投資会社が同社買収を検討しているとの話題に上昇した。石油会社のエクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)は原油価格の上昇で収益増期待にそれぞれ上昇。一方、金融のゴールドマン・サックス(GS)は四半期決算で、人件費などコストの上昇が重しとなったほか、トレーディング収入も低調で13%減益と予想を下回り売られた。また、住宅建設会社のレナー(LEN)やKBホーム(KBH)などは、住宅ローン金利が20年4月来で最高となったため、需要が滞るとの懸念に下落。また、航空会社のユナイテッド(UAL)、アメリカン(AAL)、デルタ(DAL)は19日からの高速・大容量の通信規格「5G」運用開始に伴い計器やシステムに誤作動が生じる恐れがあるため一部欠航などの処置で、運航混乱の可能性が警戒され下落した。

NY原油先物は中東の地政学的リスク上昇などが影響し、7年ぶり高値を更新した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米長期金利上昇を受けてリスクオフの円買いも

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、114円73銭から114円46銭まで反落し、114円59銭で引けた。米国の1月NY連銀製造業景気指数が予想外のマイナスに落ち込んだほか、1月NAHB住宅市場指数も予想外に低下したため、ドル買いは後退した。さらに、長期金利の上昇や株安を意識したリスク回避の円買いが観測された。

ユーロ・ドルは1.1383ドルから1.1315ドルまで下落し、1.1328ドルで引けた。欧米金利差拡大観測に伴うユーロ売りが続いた。ユーロ・円は130円49銭から129円70銭まで下落。ポンド・ドルは1.3573ドルまで下落後、1.3604ドルまで反発。2月会合での英国中銀の追加利上げと、量的引き締めの思惑を受けたポンド買いに底堅い展開となった。ドル・スイスは0.9149フランから0.9179フランまで上昇した。

■NY原油:続伸で84.83ドル、供給不安高まる

NY原油先物3月限は、続伸(NYMEX原油3月限終値:84.83 ↑1.53)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+1.53ドルの84.83ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは83.57ドル-85.35ドル。石油精製施設への攻撃によって供給不安が生じたことが要因。2022年における石油需要は増大するとの見方が増えていることも原油先物の上昇を促す一因となった。アジア市場の序盤に83.57ドルまで売られたが、まもなく反転し、ロンドン市場で85ドル台前半まで買われた。ニューヨーク市場の中盤に83.93ドルまで下げたものの、地政学的リスクの増大を警戒した買いが入り、通常取引終了後の時間外取引で85.35ドルまで一段高となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 46.26ドル -1.65ドル(-3.44%)

モルガン・スタンレー(MS) 94.01ドル -4.87ドル(-4.93%)

ゴールドマン・サックス(GS)354.40ドル -26.54ドル(-6.97%)

インテル(INTC) 54.76ドル -0.94ドル(-1.69%)

アップル(AAPL) 169.80ドル -3.27ドル(-1.89%)

アルファベット(GOOG) 2725.81ドル -69.92ドル(-2.50%)

フェイスブック(FB) 318.15ドル -13.75ドル(-4.14%)

キャタピラー(CAT) 229.87ドル +0.93ドル(+0.41%)

アルコア(AA) 60.05ドル -1.34ドル(-2.18%)

ウォルマート(WMT) 142.52ドル -2.54ドル(-1.75%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.