伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 1月23日版
日経平均は週明け後に上昇するなら、本年前半に上昇の流れを作る可能性を残す
1. NYダウは週明け後に上昇を開始するかで2月以降の上値の重さが見えてくる
図1は、 NYダウの日足です。図中の実線は、今後の2通りのシナリオになります。
NYダウの1月5日以降の下げは、「2020年9月~10月までの調整と同程度の値幅(3056ドル幅の下げ)の調整場面」、または「昨年5月以降、ジグザグに上値、下値を切り上げる流れを継続している中での下げ場面」のどちらかだと考えられます。
前者なら、下値の目安は、1月5日の高値3万6952ドルから3056ドルを引いた3万3896ドルになります。こちらの展開になる場合、以前の安値を割れることで、現状での上値の重さが明確になります。
目先、押し目をつけた後も、すぐに上昇を開始できず、2月中旬、3月中旬頃まで、戻せば売られる展開を継続する公算です。
2月中旬、3月中旬頃までは日柄が十分にあるので、押し目底を確認する過程で、昨年6月18日の安値3万3271ドル以下へ下げることも考えられます。
3万3271ドル以下に下げる動きになる場合、その後の価格が上昇しても、戻り高値3万6952ドルへ届かずに上値を抑えられて、本年全体が弱気に推移する年(年初よりも年末の値位置が低い年)になる可能性が出てきます。
後者なら、昨年12月1日の安値3万4006ドルを維持する動きになるため、その目前に位置する1月21日の安値3万4229ドル付近が押し目底になって、週明け後の価格が反発を開始すると考えられます。
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