28日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反発、ハイテクに買い戻し

市況
2022年1月31日 6時47分

■NY株式:米国株式市場は反発、ハイテクに買い戻し

ダウ平均は564.69ドル高の34,725.47ドル、ナスダック417.79ポイント高の13,770.57で取引を終了した。

ウクライナ情勢や連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げを警戒した売りで寄り付き後下落。その後、注目となっていた10-12月期雇用コスト指数が予想を下回る伸びにとどまったため金利が低下し、ハイテクが買われ上昇に転じた。セクター別ではテクノロジー・ハード・機器やソフトウエアサービスが上昇した一方、エネルギーが下落。

クレジットカード会社のビザ(V)は決算で、予想を上回る収益を発表し上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は四半期決算で売上高、純利益ともに過去最高を記録する結果を発表し、大幅高。株取引アプリを手掛けるロビンフッド(HOOD)は四半期決算が予想を下回る冴えない内容となったものの、商品開発への大規模投資を発表し上昇。一方、重機メーカーのキャタピラー(CAT)は第4四半期決算の内容が予想を上回ったものの、コストの上昇が響き営業利益率の縮小が嫌気され、下落した。また、石油会社のシェブロン(CVX)は四半期決算で原油価格の上昇が寄与し4四半期連続の黒字を計上したものの調整後の1株当たり利益が予想を下回り、下落。

投資家の恐怖心理を示すVIX指数は30割れとなった。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:10-12月期雇用コスト指数の伸び率鈍化でドル買い一服

28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、115円67銭から115円12銭まで下落し、115円26銭で引けた。米10-12月期雇用コスト指数の伸びが予想以上に鈍化したほか、1月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は下方修正されたため、急激な利上げ予想は若干後退。長期金利低下に伴いドル買いは一段落した。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視している変動の激しい燃料、食料品を除いた12月コアPCE価格指数は前年比+4.9%で市場予想を上回っており、利上げ観測に伴うドル買いも根強く、下値は限定的となった。

ユーロ・ドルは1.1127ドルから1.1173ドルまで上昇し、1.1147ドルで引けた。ユーロ・円は128円83銭から128円35銭まで下落。ポンド・ドルは1.3433ドルまで上昇後、1.3374ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9330フランから0.9290フランまで下落した。ウクライナ情勢への懸念がくすぶり安全通貨としてのフラン買いが継続。

■NY原油:小幅高、ドル高を嫌気して上げ渋る

28日のNY原油先物3月限は、小幅高(NYMEX原油3月限終値:86.82 ↑0.21)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+0.21ドルの86.82ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは86.44ドル-88.84ドル。エネルギー供給不安は消えていないことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて88.84ドルまで買われたが、ドル高を意識して伸び悩み、一時86.44ドルまで下げた。通常取引終了後の時間外取引では87ドルを挟んだ水準で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 45.87ドル +0.40ドル(+0.88%)

モルガン・スタンレー(MS) 101.80ドル +1.35ドル(+1.34%)

ゴールドマン・サックス(GS)347.01ドル +5.98ドル(+1.75%)

インテル(INTC) 47.73ドル -0.32ドル(-0.67%)

アップル(AAPL) 170.33ドル +11.11ドル(+6.98%)

アルファベット(GOOG) 2665.79ドル +83.37ドル(+3.23%)

フェイスブック(FB) 301.71ドル +7.07ドル(+2.40%)

キャタピラー(CAT) 201.16ドル -11.01ドル(-5.19%)

アルコア(AA) 57.40ドル -0.63ドル(-1.09%)

ウォルマート(WMT) 137.52ドル +1.68ドル(+1.24%)

《ST》

提供:フィスコ

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