話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱UFJ、三菱商、レーザーテク

注目
2022年2月8日 15時22分

■三菱UFJ <8306>  751.6円  +11.3 円 (+1.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が連日の昨年来高値更新となるなど上値指向を鮮明としているほか、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>なども高く、メガバンク各社が揃って上昇基調を続けている。更に千葉銀行<8331>や七十七銀行<8341>、京都銀行<8369>など地銀株も軒並み株価を切り上げる動き。米国ではFRBによる金融引き締め政策への転換が意識されるなか長期金利の上昇が目立ってきたが、国内でもこれに引っ張られるように、新発10年国債の利回りが直近で0.205%まで水準を高めている。運用環境の改善期待が米国事業を展開するメガバンクだけでなく、地銀セクターにも及んでいるもようだ。

■三菱商事 <8058>  4,009円  +56 円 (+1.4%)  本日終値

大手商社株が高い。三菱商事<8058>や伊藤忠商事<8001>が3日続伸し、上場来高値を更新。三井物産<8031>も2007年10月につけた3180円の最高値に迫る動きとなっている。石油・ガスや鉄鉱石など資源価格の上昇を受けた業績拡大が好感された。三菱商は3日の決算発表で22年3月期の連結純利益を従来予想の7400億円から8200億円(前期比4.8倍)に修正した。今期2度目の増額で3期ぶりに最高益を更新する見込み。伊藤忠や三井物も増額修正しており業績拡大を評価する買いが流入した。足もとで株価は上昇基調を強めているが、三菱商は連結PER7倍、配当利回り3.5%台の水準にあるなど、なお割安感が強くバリュー株物色の流れに乗っている。

■レーザーテック <6920>  22,455円  +200 円 (+0.9%)  本日終値

レーザーテック<6920>は強弱観対立のなかもきょうは反発に転じ一時2万3000円台を回復した。年初から一貫して下値を切り下げる波動にあるが、個人投資家が信用取引を活用して買い下がる動きも観測されるなど、マーケットの注目度は常に高い。売買代金はきょうも全上場銘柄のなかで群を抜いてトップとなった。株価は米長期金利上昇を背景とした米国株市場におけるグロース株売りの流れが波及し、高PERの同社株には機関投資家とみられるポジション調整の売りが断続的に出ている状況だ。直近では大株主のブラックロック・ジャパンが保有株比率を若干低めていることが、4日付の変更報告書で明らかとなっている。ただ、株価的には年初の高値から4割近いディスカウント水準である2万2000円台は、下げ圧力も弱まる傾向があり、目先ソーサーボトム形成から自律反騰局面に移行する可能性も意識された。

■いなげや <8182>  1,421円  +9 円 (+0.6%)  本日終値

いなげや<8182>はしっかり。同社はきょう午後2時に、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は25億9100万円(前年同期比58.7%減)、純利益は20億9700万円(同53.9%減)と発表した。通期計画の営業利益40億円(前期比42.7%減)、純利益20億円(同51.5%減)は据え置かれたが、純利益は既に超過した。顧客の行動が徐々に通常に戻りつつあり、巣ごもり需要に一服感がみられるとした。

■ダイキン工業 <6367>  22,480円  +95 円 (+0.4%)  本日終値

ダイキン工業<6367>が反発。同社は7日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、足もとの業績や事業環境を踏まえ、売上高を2兆9300億円から3兆500億円(前期比22.3%増)へ、営業利益を3000億円から3100億円(同29.9%増)へ、純利益を2030億円から2100億円(同34.4%増)へ上方修正すると発表した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は2595億100万円(前年同期比33.4%増)だった。セグメント別の営業利益は空調・冷凍機事業が前年同期比27.8%増、化学事業は同2.2倍、その他事業は同2.5倍となり、3セグメントともに増益となった。

■ネクステージ <3186>  2,498円  -434 円 (-14.8%)  本日終値  東証1部 下落率3位

ネクステージ<3186>が急落。株価は前日に比べ14%超安に売られた。同社は7日取引終了後、公募による自己株処分を発表しており、株式需給の悪化を警戒する売りが膨らんでいる。175万2000株の公募による自己株処分と上限26万2800株のオーバーアロットメントによる売り出し・第三者割当による自己株処分を実施する。約53億4800万円を調達し、新規出店の設備投資資金に充てる。処分価格は2月15日から16日のいずれかの日に決定する。

■DIC <4631>  2,695円  -302 円 (-10.1%)  本日終値  東証1部 下落率6位

DIC<4631>が急落。7日の取引終了後、集計中の21年12月期連結業績について、売上高が8600億円から8500億円(前の期比21.2%増)へ、営業利益が480億円から430億円(同8.4%増)へ、純利益が220億円から40億円(同69.8%減)へ下振れて着地し、最終利益が増益予想から一転して減益で着地したようだと発表しており、これが嫌気された。21年7月から連結対象となったC&E顔料事業が、世界的なコンテナ不足による海運需給の逼迫と、統合後の物流体制の構築に時間を要したことなどによる出荷遅延を理由に売り上げが想定を下回った。また、同事業の業績低迷に伴い、繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額に計上することも最終利益を押し下げた。

■グリー <3632>  765円  -82 円 (-9.7%)  本日終値  東証1部 下落率8位

グリー<3632>が急反落。7日の取引終了後、22年6月期上期(21年7~12月)の決算を発表。営業利益が前年同期比22.7%減の40億7800万円と2ケタ減益となっており、これを嫌気した売りが出たようだ。投資・インキュベーション事業の大幅減益が響いた。一方、スマートフォン向けアプリゲームやバーチャルライブ配信アプリ「REALITY」を手掛ける主力のインターネット・エンタメ事業は好調で、売上高は同2.9%増の331億8400万円と増収を確保した。

■デサント <8114>  3,130円  -325 円 (-9.4%)  本日終値  東証1部 下落率10位

デサント<8114>が大幅安で4日続落。7日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1030億円から1050億円(前期比8.4%増)へ、営業利益を42億5000万円から46億円(前期18億600万円の赤字)へ上方修正したものの、修正幅が小幅であったことから失望感が売りにつながったようだ。上方修正は、デサント・コリアが赤字から黒字へ転換していることに加えて、日本事業における収益改善が想定よりも進んでいることが要因。ただ、韓国内での新型コロナウイルス感染症拡大やベトナムでのロックダウンによる納期遅延などの影響により、デサント・コリアの回復がやや遅れているという。なお、同時に発表した第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高766億8100万円(前年同期比15.1%増)、営業利益43億8000万円(前年同期24億5400万円の赤字)だった。

■KHネオケム <4189>  2,801円  -264 円 (-8.6%)  本日終値

7日に決算を発表。「今期経常は17%減益、10円増配へ」が嫌気された。

KHネオケム <4189> が2月7日大引け後(15:00)に決算を発表。21年12月期の連結経常利益は前の期比3.5倍の198億円に拡大したが、22年12月期は前期比17.2%減の164億円に減る見通しとなった。

⇒⇒KHネオケムの詳しい業績推移表を見る

■名鉄運輸 <9077>  2,820円  +500 円 (+21.6%) ストップ高買い気配   本日終値

名鉄運輸<9077>がストップ高買い気配のまま取引を終了。7日の取引終了後、名古屋鉄道<9048>が名鉄運に対して非公開化を目的にTOBを実施すると発表。TOB価格を1株3500円としており、これにサヤ寄せする格好となったようだ。このTOBは名鉄運の株主を、名鉄とNIPPON EXPRESS ホールディングス<9147>傘下の日本通運のみとすることを目指したもの。買い付け予定数は186万8441株(下限・上限設定なし)で、買い付け期間は2月8日から3月24日まで。なおTOB成立後、名鉄運は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて名古屋証券取引所は7日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

●ストップ高銘柄

セイファート <9213>  1,499円  +300 円 (+25.0%) ストップ高   本日終値

ATグループ <8293>  2,506円  +500 円 (+24.9%) ストップ高買い気配   本日終値

コンテック <6639>  2,635円  +500 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値

互応化学工業 <4962>  1,690円  +300 円 (+21.6%) ストップ高   本日終値

など、9銘柄

●ストップ安銘柄

佐渡汽船 <9176>  72円  -50 円 (-41.0%) ストップ安   本日終値

旅工房 <6548>  650円  -150 円 (-18.8%) ストップ安   本日終値

など、2銘柄

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.