12日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続落、露の速やかなウクライナ侵攻を警戒

市況
2022年2月14日 6時23分

■NY株式:米国株式市場は続落、露の速やかなウクライナ侵攻を警戒

ダウ平均は503.53ドル安の34,738.06ドル、ナスダックは394.48ポイント安の13,791.16で取引を終了した。

数人の連邦準備制度理事会(FRB)高官が大幅な利上げを支持しない考えを示したため、寄り付き後、上昇。その後、発表された2月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を下回ったため景気回復懸念に下落に転じた。加えて、米国政府が早くて今週末にもロシアがウクライナ侵攻に踏み切る可能性を警告したため警戒感から売りが加速。終日軟調に推移した。セクター別ではエネルギーが上昇した一方で、半導体・同製造装置や自動車・自動車部品が下落した。

防衛会社のロッキードマーチン(LMT)は地政学的リスクの上昇を受けて、上昇。石油会社のエクソンモービル(XOM)、エネルギー会社のシェブロン(CVX)やヘス(HES)も原油高を受けた収益拡大期待から上昇した。防衛関連銘柄として通信のベライゾン(VZ)も買われた。一方、スポーツアパレルメーカーのアンダーアーマー(UAA)は決算が予想を上回ったものの、サプライチェーン混乱などが影響し弱い業績見通しを発表、また、輸送費の上昇を警告したため、下落。後払い決済サービスのアファーム(AFRM)はアナリストの投資判断引き下げで下落した。

NY原油先物は94.66ドルまで上昇し2014年以来の最高値を更新した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ロシアによるウクライナ侵攻を警戒してリスクオフの円買い

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、115円97銭から115円02銭まで下落し、115円32銭で引けた。米2月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を下回ったほか、一部米連邦準備制度理事会(FRB)高官が大幅な利上げには賛同しない考えを示したため、ドル買いが後退。その後、米国政府が「ロシアは冬季オリンピックの開催中にもウクライナ侵攻する可能性がある」と警告したため、地政学的リスク上昇でリスク回避の円買いが活発となった。

ユーロ・ドルは1.1418ドルから1.1330ドルまで下落し、1.1344ドルで引けた。質への逃避のドル買いが加速。ユーロ・円は132円29銭から130円39銭まで下落。ポンド・ドルは1.3609ドルまで上昇後、1.3542ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9276フランまで上昇後、0.9238フランまで下落した。

■NY原油:大幅高、ロシアによるウクライナ侵攻を警戒

11日のNY原油先物3月限は、大幅高(NYMEX原油3月限終値:93.10 ↑3.22)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+3.22ドルの93.10ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは89.19ドル-94.66ドル。アジア市場で89.19ドルまで下げたが、ロンドン市場で90ドル台を回復。ニューヨーク市場の序盤に一時伸び悩んだが、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性が高まったとの見方で急上昇し、一時94.66ドルまで買われた。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 47.92ドル -1.13ドル(-2.30%)

モルガン・スタンレー(MS) 104.57ドル -3.00ドル(-2.79%)

ゴールドマン・サックス(GS)363.06ドル -7.51ドル(-2.03%)

インテル(INTC) 47.63ドル -1.23ドル(-2.52%)

アップル(AAPL) 168.64ドル -3.48ドル(-2.02%)

アルファベット(GOOG) 2682.60ドル -89.45ドル(-3.23%)

フェイスブック(FB) 219.55ドル -8.52ドル(-3.74%)

キャタピラー(CAT) 201.24ドル -1.83ドル(-0.90%)

アルコア(AA) 73.52ドル +2.35ドル(+3.30%)

ウォルマート(WMT) 135.33ドル -0.75ドル(-0.55%)

《ST》

提供:フィスコ

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