来週の株式相場に向けて=米ロ外相会談待ち、金やエネルギー価格注視

市況
2022年2月18日 17時47分

先週まで「米インフレ懸念」の警戒モード一色に染まっていた相場は、今週に入り一転して「ウクライナ危機」へと焦点が移った。

先週末11日に米国や英国がウクライナ滞在の自国民へ退避を勧告したことから、NYダウが503ドル安と急落したことが契機となった。市場に先行き不透明感が強まるなか、15日はロシア部隊の一部撤収の動きを受け、NYダウは422ドル高と急伸し楽観論が浮上した。しかし、17日には米バイデン大統領のロシアによるウクライナ侵攻が「近日中に起こる可能性がある」との発言で今度は622ドル安と今年最大の下げを記録した。

目まぐるしい展開が続くが、ブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相による米ロ外相会談が来週後半に開催されることになった。もともと来週は、米国は21日がプレジデントデー、日本は23日が天皇誕生日でともに休場と動きにくいスケジュールであり、そこに週後半の米ロ外相会談が加わることになり、同会談までは全体相場は様子見姿勢も強まりそうだ。そんななか、原油や金価格などは思惑売買が流入し注目されよう。

関心を集めたインフレ懸念も3月米連邦公開市場委員会(FOMC)にはまだ時間があり、「2月はウクライナ危機に関心は集中することにも」(アナリスト)と見られている。ただ、25日には米金融政策に絡み関心の高い米1月PCEコア価格指数が発表され、その結果は注目を集めそうだ。米国企業決算では22日にホーム・デポ<HD>、24日にモデルナ<MRNA>やニューモント<NEM>などが予定されている。24日に米10~12月国内総生産(GDP)改定値が発表される。

国内では、22日にCaSy<9215>、24日にBeeX<4270>、25日にマーキュリーリアルテックイノベーター<5025>がともに東証マザーズに新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは2万6500~2万7500円。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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