18日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続落、ウクライナ緊張悪化が依然重し

市況
2022年2月21日 6時29分

■NY株式:米国株式市場は続落、ウクライナ緊張悪化が依然重し

ダウ平均は232.85ドル安の34,079.18ドル、ナスダックは168.65ポイント安の13,548.07で取引を終了した。

米露外相が来週会談を予定しているほか、両国の国防相が18日電話会談を計画していることが明らかになると、寄り付き後一時上昇した。しかし、ウクライナ東部の親露派指導者が一部住人をロシアに避難させたとの報道や、ウクライナ分離主義者がドネツクで車が爆破されたと発表したため緊張が高まり売りに拍車がかかった。終日軟調に推移したが、オプション満期日に絡んだ買いが下値を支えた。セクター別では保険や電気通信サービスが上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落。

自動車メーカーのフォード(F)は最高経営責任者(CEO)が電気自動車事業と従来事業を分離する意向を示し、上昇。ディスカウント小売りのダラー・ツリー(DLTR)は会長の退任を発表し、物言う投資家との合意期待から上昇した。カジュアルレストランを運営するブルーミングブランズ(BLMN)は四半期決算の内容が予想を上回り上昇。技術・金融サービスのゼネラル・エレクトリック(GE)は2022年の業績見通しでサプライチェーンの混乱やインフレがビジネスを抑制すると悲観的な見解を示して売られた。ハンバーガーショップチェーンを運営するシェイクシャック(SHAK)は新型コロナ、オミクロン流行による従業員不足が影響し一部店舗閉鎖に強いられたため第1四半期の見通しが予想を下回り下落。半導体メーカーのインテル(INTC)はアナリストの投資判断引き下げで下落した。オンライン賭けサイト運営するドラフトキング(DKNG)は通期の調整後損失見通しが嫌気され、下落。

投資家の恐怖心理度をあらわすVIX指数は一時29.71まで上昇。依然20を上回る高水準

を維持した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ウクライナ情勢悪化でリスクオフ

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、114円97銭まで弱含んだのち、115円18銭まで反発し、115円08銭で引けた。インタファクスで、ウクライナ東部の親ロシア派指導者が接触線での衝突激化を警戒し、女性や子供などをロシア側に避難させると報じられたことや、ウクライナ分離主義者がドネツクで車が爆破されたと発表したとの報道を受けて、ウクライナ情勢悪化を警戒したリスク回避の円買いが強まった。ただ、質への逃避のドル買いも強まり、ドル下落は一時的となった。

ユーロ・ドルは1.1362ドルから1.1315ドルまで下落し、1.1326ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)当局者がインフレ抑制で年内利上げに傾斜しているとの報道でユーロ・買いが強まるものの、ウクライナ情勢悪化に伴う域内への影響を懸念したユーロ売りに押された。ユーロ・円は130円80銭から130円21銭まで下落。ポンド・ドルは1.3618ドルから1.3573ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9192フランまで下落後、0.9218フランまで上昇した。

■NY原油:もみ合い、イランの石油輸出増加の思惑残る

18日のNY原油先物4月限は、もみ合い(NYMEX原油4月限終値:90.21 ↑0.17)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+0.17ドルの90.21ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは87.46ドル-91.07ドル。ロンドン市場で87.46ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の中盤にかけて91.07ドルまで反発したが、その後は伸び悩んだ。ウクライナ情勢悪化の懸念は消えていないが、イランの石油輸出増加の思惑もあることから、原油先物は上げ渋った。株安を嫌気して90ドルを再び下回り、通常取引終了後の時間外取引では90ドル台で推移した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 45.96ドル -0.11ドル(-0.24%)

モルガン・スタンレー(MS) 95.42ドル -0.73ドル(-0.76%)

ゴールドマン・サックス(GS)346.04ドル -3.02ドル(-0.87%)

インテル(INTC) 45.04ドル -2.53ドル(-5.32%)

アップル(AAPL) 167.30ドル -1.58ドル(-0.94%)

アルファベット(GOOG) 2609.35ドル -36.82ドル(-1.39%)

フェイスブック(FB) 206.16ドル -1.55ドル(-0.75%)

キャタピラー(CAT) 191.95ドル -2.79ドル(-1.43%)

アルコア(AA) 78.20ドル +1.73ドル(+2.26%)

ウォルマート(WMT) 137.99ドル -0.89ドル(-0.64%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.