話題株ピックアップ【夕刊】(2):ツルハHD、伊藤園、タムラ
■ツルハホールディングス <3391> 9,380円 +190 円 (+2.1%) 本日終値
ツルハホールディングス<3391>は高い。1日の取引終了後に発表した2月度の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比3.0%増と5カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客数が同0.5%減と前年割れが続いたものの、客単価は同3.5%増となったことが寄与した。なお、全店売上高は同11.8%増だった。
■伊藤園 <2593> 6,680円 +80 円 (+1.2%) 本日終値
伊藤園<2593>は全体相場が売り先行となるなか、底堅い動き。同社は1日取引終了後、22年4月期第3四半期累計(5~1月)連結営業利益は141億1100万円(前年同期比35.2%増)と発表した。通期計画200億円(前期比19.9%増)に対する進捗率は70.6%。セグメント別では、リーフ・ドリンク関連事業の営業利益は133億5200万円(前年同期比14.7%増)、飲食関連事業は8億2200万円(前年同期は11億600万円の赤字)、その他は4億200万円(前年同期比11.1%減)。タリーズコーヒージャパンでは家カフェスタイルの定着により、ハッピーバッグ(福袋)などの販売が好調だったとした。
■タムラ製作所 <6768> 607円 +7 円 (+1.2%) 本日終値
タムラ製作所<6768>が反発。ノベルクリスタルテクノロジー(埼玉県狭山市)は1日、日本酸素ホールディングス<4091>傘下の大陽日酸及び東京農工大学と共同で、次世代半導体材料として注目される酸化ガリウムをハライド気相成長(HVPE)法によって6インチウエハー上に成膜することに世界で初めて成功したと発表。ノベルクリスタルテクノロジーは、タムラのカーブアウトベンチャー及び情報通信研究機構(NICT)の技術移転ベンチャーとして設立された経緯があり、2月21日には追加出資したことを明らかにしている。今回の成果は、大口径かつ複数枚のエピウエハーを製造可能な酸化ガリウム量産成膜装置の開発を大きく進展させ、成膜コストが課題となっていた酸化ガリウムエピウエハーの大口径・低コスト化の実現につながるもの。酸化ガリウムパワーデバイスが広く普及すれば、産業用モーター制御のインバーターや住宅用太陽光発電システムのインバーター、次世代の電気自動車(EV)などの省エネルギー化が見込めるという。
■バンナムHD <7832> 8,866円 +94 円 (+1.1%) 本日終値
バンダイナムコホールディングス<7832>は続伸。同社の子会社であるバンダイナムコエンターテインメントは1日、パックマンの名作から14タイトルを収録した「PAC-MAN MUSEUM+」の発売日を、PlayStation4/Nintendo Switchは5月26日、Xbox One/Windows PCは5月27日(同日からXbox Game Passに対応)、Steamは5月28日に決定したと発表した。Xbox Play Anywhereに対応しているため、Xbox OneまたはWindows PC版を購入することで、Xbox OneとWindows PCの両デバイスでプレーすることが可能。
■シーアールイー <3458> 1,782円 +9 円 (+0.5%) 本日終値
シーアールイー<3458>が5日続伸。1日の取引終了後、トランコム<9058>と物流インフラプラットフォームの構築で業務提携することで基本合意したと発表しており、これが好感された。物流業界は、慢性的な労働力不足や担い手の高齢化、環境への配慮などの社会課題に直面しており、今回の提携はこれらの課題を根本的に解決することが狙い。CREの「物流インフラプラットフォーム」とトランコムの「『はこぶ』プラットフォーム」が連携することで、新たな価値の創造ができると見込んでいる。またCREは、自社で開発した物流施設「ロジスクエア三芳2」に係る信託受益権を売却すると発表した。同社では5年後までに国内物流施設を投資対象資産とするオープンエンド型コアファンド(OEF)を組成するため準備を進めているが、組成の準備として今後 OEF向けブリッジファンドを順次組成する予定で、今回の売却はその第1号ブリッジファンドに売却する。売却益は21年7月期純利益(35億7400万円)の30%に相当する額以上。なお、22年7月期業績への影響は精査中としている。
■アスクル <2678> 1,706円 +7 円 (+0.4%) 本日終値
アスクル<2678>が底堅い動き。1日の取引終了後に発表した2月度の月次業績で、単体売上高が前年同月比3.9%増と2カ月ぶりに前年実績を上回り、これを好材料視した買いが下値に入っているようだ。ベースとなるオフィス用品の需要回復の兆しに加えて、オミクロン株感染拡大に伴う検査キットなどの販売増、更にコピー用紙の価格改定前の駆け込みなどの特需により、主力のBtoB事業が同3.6%増となったことが牽引した。一方のLOHACO事業は同6.2%増だった。
■ブリヂストン <5108> 4,379円 -317 円 (-6.8%) 本日終値 東証1部 下落率10位
ブリヂストン<5108>が急落しているほか、住友ゴム工業<5110>、横浜ゴム<5101>、TOYO TIRE<5105>のタイヤ大手が軒並み安となった。原油価格の高騰を受けて、業績への影響を警戒する売りが出たようだ。
■KeePer技研 <6036> 2,078円 -136 円 (-6.1%) 本日終値
KeePer技研<6036>は4日ぶりに大幅反落。1日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比16.4%増と2ケタ増となったものの、全般安のなか好材料視する動きは限定的のようだ。2月中旬まで全国的に雪の影響を受け、来店台数が同2.8%増にとどまったが、新サービス「ECOプラスダイヤモンドキーパーコーティング」が好調だったことなどが寄与し平均単価は同13.2%増と伸長した。なお、全店売上高は同24.2%増だった。
■第一生命HD <8750> 2,254.5円 -124 円 (-5.2%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>がマドを開けて売られたほか、T&Dホールディングス<8795>は6%を超える急落でもみあいを大きく下放れる動きとなった。ウクライナ情勢も絡み世界的にインフレ警戒感が高まっているが、米国ではリスク回避ムードが強まるなか株式からの債券への資金シフトが急速に進み、長期金利が急低下する状況となった。加えて米30年債など超長期債も金利が急低下しており、運用を長期タームで行う大手生保にとっては運用環境の悪化が意識される局面となっている。配当利回りも高く、これまでバリュー株の観点で買われていたが、足もとではその反動もあって売り急ぐ動きが加速している。
■旭化成 <3407> 1,026.5円 -54 円 (-5.0%) 本日終値
旭化成<3407>は反落。1日午後に同社と日本化薬<4272>の合弁会社で産業用火薬などを生産するカヤク・ジャパンの東海工場(宮崎県延岡市)で爆発があり、業績への影響が懸念されているようだ。カヤク・ジャパンによると、爆発は同工場の第一洗浄工室で発生。カヤク社の社員1人が安否不明となっているほか、旭化成グループ社員1人が負傷したという。なお、事故原因などは調査中としている。
株探ニュース