話題株ピックアップ【夕刊】(2):チェンジ、塩野義、清水建

注目
2022年3月7日 15時18分

■チェンジ <3962>  1,766円  +32 円 (+1.9%)  本日終値

チェンジ<3962>が4日ぶり反発。前週末4日の取引終了後、SBIホールディングス<8473>と地方創生事業で資本・業務提携すると発表しており、これを好感した買いが入ったようだ。両社は地方自治体・地域企業に対して課題解決に向けた企画・提案や、デジタルトランスフォーメーション(DX)化の推進などを行っていく。これに伴い、SBIはチェンジの主要株主などから発行済み株式総数の19.78%にあたる株式を取得する予定だ。

■塩野義製薬 <4507>  7,848円  +133 円 (+1.7%)  本日終値

塩野義製薬<4507>が全体波乱相場のなかで強さを発揮、一時300円を超える上昇で8000円大台を回復する場面があった。大手医薬品メーカーで感染症薬を主力としており、特に抗HIV薬で高い実績を持っている。新型コロナウイルスについてもワクチンや治療薬の開発に傾注しており、マーケットの同社株に対する関心も高い。全体相場は波乱含みの急落をみせているが、原油市況や海外株式市場、外国為替市場などの影響を受けにくいディフェンシブストックとしての思惑に加え、前週2月28日の参院予算委員会で岸田首相が、同社が承認申請した新型コロナ経口薬について、安全性が確認でき次第速やかに承認して必要量を供給したいと述べたこともあり、コロナ薬関連の一番手として物色人気化している。また、同社が4日に、開発中の新型コロナワクチンについて、追加接種向けの治験で米ファイザー製と同等の効果を確認したと発表、これも株高を後押ししている。

■清水建設 <1803>  774円  +9 円 (+1.2%)  本日終値

清水建設<1803>がしっかり。同社は4日、フォークリフト型の自動搬送ロボット「Robo-Carrier Fork」を開発したと発表しており、これが好材料視された。同社はこれまで、資材搬送でパレット積みの資材を水平搬送する自動搬送ロボット「Robo-Carrier」と垂直搬送エレベータ「Autonomous-ELV」を組み合わせた自動搬送システムを実用化しているが、今回開発したRobo-Carrier Forkは、SLAM(自己位置推定技術)を活用して自己位置を認識し、指定された場所まで自律的に移動する無人フォークリフト(AGF)。同製品が自動搬送システムのラインナップに加わることで、荷降ろしから間配りまでロボットによる一貫作業が可能になるとしている。

■湖北工業 <6524>  7,550円  +40 円 (+0.5%)  本日終値

湖北工業<6524>が反発。岩井コスモ証券が4日付で投資判断を新規「A」、目標株価9000円としてカバレッジを開始しており、これが好材料視されたようだ。同証券によると、中期的な成長に向けて事業環境は極めて良好であると指摘。高シェアを有する車載向けアルミ電解コンデンサ用リード端子が、電気自動車(EV)の本格的な普及拡大と自動運転化の進展で新たな成長トレンドを迎えているほか、海底ケーブル向け光部品は世界的な情報通信量の増大に伴う海底ケーブルの需要増加が成長を牽引すると予想。今後も営業最高益が続くと見込んでいる。

■日野自動車 <7205>  745円  -150 円 (-16.8%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率トップ

日野自動車<7205>が大幅続落。ストップ安まで売られ、連日で昨年来安値を更新した。同社は4日取引終了後に、日本市場向け車両用エンジンの排出ガス及び燃費に関する認証申請で、エンジン性能を偽る不正行為があったことを確認し、エンジン性能に問題があることも判明したと正式に発表。出荷停止やリコールなどによる業績への影響が懸念されたようだ。不正行為があったのは、中型エンジン「A05C(HC-SCR)」、大型エンジン「A09C」「E13C」の3機種。また、小型エンジン「N04C(尿素SCR)」についても、不正の有無は判明していないものの燃費性能の問題が明らかになったとしている。なお、同社は今後も総点検として、エンジン認証手続きに関する徹底的な事実関係の調査、認証プロセスの遵守状況及びエンジン性能の検証を継続する。

■ハイレックス <7279>  1,128円  -149 円 (-11.7%)  本日終値

ハイレックスコーポレーション<7279>が急落。同社は4日取引終了後、22年10月期第1四半期(11~1月)連結営業利益は1億1900万円(前年同期比94.2%減)だったと発表した。上期計画28億円(前年同期比19.9%減)、通期計画76億円(前期比11.1倍)は据え置かれた。世界的な資源・素材価格高騰に伴う材料コスト上昇及び世界的なコンテナ不足による輸送コストの高止まりが想定を超えたこと、米国中心に雇用逼迫の影響から生産効率が伸び悩み、人件費が上昇したことなどが影響したとしている。

■DyDo <2590>  4,510円  -510 円 (-10.2%)  本日終値  東証1部 下落率7位

ダイドーグループホールディングス<2590>が続急落。同社は4日取引終了後、23年1月期連結業績予想について、売上高1560億円、営業利益33億円(前期比28.0%減)、純利益22億円(同44.6%減)、年間配当予想60円(前期は60円)と開示した。売上高については「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。コロナ禍の影響は緩やかな回復を見込むとし、原材料価格高騰による影響はあるものの、将来の成長に向けた投資を継続するとした。あわせて発表した22年1月期の連結営業利益は45億8100万円(前の期比18.2%減)だった。コロナ禍や最盛期の天候不順を背景に、売上総利益が期初計画を下回ったとした。

■日本航空 <9201>  1,945円  -194 円 (-9.1%)  本日終値

日本航空<9201>とANAホールディングス<9202>が急落。原油価格の上昇に加えて、ウクライナ情勢の悪化に伴うコスト上昇要因が相次いでいることが売り材料視された。ウクライナ情勢の悪化に伴う航路変更がコストアップ要因となるほか、人流が抑制される可能性も高まっているなど経営環境が厳しさを増していることが懸念されている。4日の米国株式市場でも航空株や旅行株が幅広く売られており、これもネガティブ視された。また、国内の旅行関連にも売りが波及しており、エイチ・アイ・エス<9603>、KNT-CTホールディングス<9726>などの旅行大手のほか、アドベンチャー<6030>、エアトリ<6191>なども大幅安となった。

■オンワード <8016>  245円  -22 円 (-8.2%)  本日終値

オンワードホールディングス<8016>が続落。同社は4日取引終了後に、2月度の月次売上概況を発表。既存店売上高は前年同月比1.9%減となり、5カ月ぶりに前年実績を下回ったことがネガティブ視されたようだ。同月は前の月から続く新型コロナウイルスのまん延により、実店舗への来客数が低迷。月後半には気温の上昇に伴い春物需要の立ち上がりがみられたものの、既存店売上高を押し上げるまでには至らなかった。また、全店ベースの売上高は、前年度に実施した事業構造改革に伴う不採算店舗廃止の影響から同6.3%減となった。

■カナモト <9678>  2,037円  -177 円 (-8.0%)  本日終値

カナモト<9678>は大幅続落となり、昨年来安値を更新。同社は4日取引終了後、22年10月期第1四半期(11~1月)連結営業利益は33億1100万円(前年同期比16.2%減)と発表した。上期計画82億円(前年同期比1.7%増)に対する進捗率は40.4%、通期計画156億円(前期比6.7%増)に対しては21.2%。主力事業である建設関連で公共投資は堅調に推移しているものの、本格的な建設機械のレンタル需要の回復には至らない状況で推移したという。あわせて、株主優待制度の変更を発表した。これまでは10月末に1000株以上保有する株主に一律で4500円相当の北海道商品を贈呈していた。これを保有株式数や継続保有期間に応じて、2000~8800円相当の北海道商品を贈呈する内容へと変更する。

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