注目銘柄ダイジェスト(前場):日ペHD、川崎近船、三井松島HDなど
日ペHD<4612>:1099円(+150円)
大幅続伸でストップ高。前日に中期経営計画進捗説明会を開催しており、評価材料につながっているようだ。2022年12月期は、増収寄与とマージン改善、M&A寄与により、ガイダンス1150億円の達成を想定としているほか、2023年12月期は値上げによるマージン改善がフル寄与し、追加M&Aがなくても1400億円の目標達成は十分に視野ともしている。原料価格高騰などによる先行き懸念など後退で買い安心感が強まっている。
ソフトバンクG<9984>:4815円(+296円)
大幅続伸。出資企業アリババ・グループのADRが前日の米国市場で30%以上の急伸となっており、含み益の回復が期待される展開になっている。中国の国務院金融安定発展委員会が開催した会議において、劉副首相が市場に配慮した政策を打ち出す姿勢を示しており、米国上場の中国株の監査問題についても、米中の監督当局が「具体的な協力計画の策定に取り組んでいる」と明らかにしている。アリババ株の先行きに対する懸念が大きく後退へ。
川崎近船<9179>:4970円(+665円)
一時ストップ高。親会社である川崎汽船が株式交換によって同社を完全子会社化すると発表しており、交換比率にサヤ寄せを目指す動きとなっている。株式交換比率は1:0.58で、前日の川崎汽船の終り値8860円をベースにすると、理論株価は5138円となる。同社株式は5月30日に上場廃止となる見込み。なお、川崎汽船は本日、やや売り優勢の展開になっている。
三井松島HD<1518>:2163円(+259円)
大幅続伸。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。営業利益は従来の70億円から82億円、前期比4.2倍に引き上げ、石炭生産分野における石炭価格の上昇及び電子部品分野における堅調な業績推移などが背景となっている。また、年間配当金も60円から80円に引き上げ。それぞれ上半期決算時に続く上方修正となる形に。上振れ期待は強まっていたが、足元で高値から調整が続いていたことで、ポジティブな反応優勢に。
レーザーテック<6920>:18890円(+1490円)
大幅続伸。FRBは前日のFOMCで政策金利を0.25ポイント引き上げた。利上げは2018年12月以来となる。政策金利見通しでは、年内の利上げ回数は7回となり、12月会合の3回から増やしている。米国株式市場は一旦売りに傾いたものの、その後は切り返し。ナスダック指数は大幅な上昇となっている。グロース株にとってはあく抜け材料につながり、東京市場でも同社などグロース株の中心格は買い優勢の展開に。
アシロ<7378>:748円 カ -
ストップ高買い気配。22年10月期第1四半期(21年11月-22年1月)の営業利益を前年同期比65.9%増の1.43億円と発表している。リーガルメディア関連事業で掲載料収入等が増加したことに加え、転職メディアの案件数が増加した。リーガルHR事業も人材紹介サービスの登録者数や成約者数が順調に増加し、黒字に転換した。通期予想は前期比12.4%増の4.06億円で据え置いた。進捗率は35.2%に達している。
フェローテク<6890>:2577円(+199円)
大幅に4日続伸。パワー半導体用絶縁放熱基板製造子会社の江蘇富楽華半導体科技股フン有限公司(FTSJ)が、生産能力増強や基板開発、研究開発強化のため第三者割当増資を行うと発表している。パワー半導体市場の急速な成長に対応する。割当先は中国の株式投資基金など。調達資金の5.00億中国元(約92億円)は、主に四川省内江市の新工場建設に充当する予定。
アピリッツ<4174>:1046円(+111円)
一時ストップ高。23年1月期の営業利益予想を前期比77.3%増の4.13億円と発表している。好調な市場環境を背景にWebソリューション事業が伸長するほか、原価のコントロールで増益になる見通し。年間配当予想は10.00円と前期(5.00円)から増配する。22年1月期の営業利益は2.33億円(前期実績は非開示。単体では13.0%増の2.59億円)で着地した。
《ST》