話題株ピックアップ【昼刊】:西松屋チェ、イーレックス、郵船

注目
2022年3月31日 11時41分

■ジャパンディスプレイ <6740>  48円  +4 円 (+9.1%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位

ジャパンディスプレイ<6740>が急伸している。30日の取引終了後、茂原工場(千葉県茂原市)の第6世代(G6)量産ラインで、従来の酸化物半導体薄膜トランジスタ(OS-TFT)技術に革新的な特性向上を実現するバックプレーン技術の開発に世界で初めて成功したと発表したことが好感されている。今回開発された新技術は、電界効果移動度が従来のOS-TFT技術と比較して2倍以上となる高移動度酸化物半導体技術及び4倍以上となる超高移動度酸化物半導体技術。新技術により有機EL製品を始めとするディスプレーデバイスの技術革新を飛躍的に加速させ、ディスプレーの低消費電力化や、高精細・高リフレッシュレート化によるメタバース・ディスプレーの映像リアリティーや臨場感の向上、透明ディスプレーの透明感・表示品位の向上に寄与するとしている。同社では24年に量産を開始する予定で、開発中の次世代有機ELとの組み合わせでウェアラブルデバイスを中心とした新製品をG6ラインで量産し、26年3月期に約250億円、27年3月期に約500億円の売り上げを目指すとしている。

■西松屋チェーン <7545>  1,557円  +73 円 (+4.9%)  11:30現在

西松屋チェーン<7545>は5連騰。30日の取引終了後に発表した23年2月期の単独業績予想で、売上高1700億円(前期比4.3%増)、営業利益136億円(同10.9%増)、純利益90億9400万円(同7.0%増)を見込んでおり、これを好感した買いが流入している。不採算店舗のスクラップやリプレースにより、収益性の改善を図りながら標準化された店舗を積極的に出店するほか、インターネット販売も強化する。また、ITなどの利用によりローコストオペレーションを推進し、3期連続で過去最高の営業利益更新を目指す。なお、22年2月期決算は、売上高1630億1600万円(前の期比2.3%増)、営業利益122億5900万円(同1.4%増)、純利益84億9800万円(同2.7%増)だった。自社で運営するECサイト「西松屋公式オンラインストア」を21年11月にオープンしたほか、PB商品を強化し仕入計画とシーズンごとの在庫管理を徹底したことが奏功し増収増益を確保した。同時に、上限を44万2000株(発行済み株数の0.73%)、5億円とする自社株取得を実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は4月1日から同月21日で、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実行及び株主への利益還元を目的としている。

■イーレックス <9517>  1,735円  +68 円 (+4.1%)  11:30現在

イーレックス<9517>が大幅高している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「ベトナムで2035年までにバイオマス発電所を20基以上新設する」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、現地のコメのもみ殻や稲わらなどを燃料に使い、安価で安定した調達網を整えるのが狙いで、総建設費は3000億円以上に上る見通しという。35年までに出力5万~13万キロワットの発電所を23基程度稼働するとしており、ベトナム政府と建設地の選定を進め、23年度から順次着工するとしている。

■日本郵船 <9101>  10,490円  +330 円 (+3.3%)  11:30現在

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>が売買代金ランキング上位10傑に食い込み、株価を大幅上昇させている。前日は配当権利落ちに伴い急速な調整を余儀なくされたが、きょうは押し目買いの動きが優勢となっている。配当権利取りの動きは終了しても、PERが大手3社ともに揃って2倍未満となっており、株価指標面から超割安であることが投資資金を誘導している。市場では「23年3月期も利益の伸び率が大幅に鈍化するとしても、増益基調が確保できるとの見方が優勢」(中堅証券ストラテジスト)で、その場合は、記録的な低PERが続き、現在の配当水準も維持されるとの読みも働いている。

■京浜急行電鉄 <9006>  1,271円  +27 円 (+2.2%)  11:30現在

京浜急行電鉄<9006>が堅調な動き。30日の取引終了後、子会社である京浜急行バスが所有する東京都大田区の土地建物を売却するのに伴い、23年3月期第1四半期に固定資産売却益約65億円を特別利益として計上すると発表しており、これが好材料視されている。

■オリンパス <7733>  2,350.5円  +21.5 円 (+0.9%)  11:30現在

オリンパス<7733>は3日続伸。30日の取引終了後、所有する東京都渋谷区の土地(駐車場)を譲渡するのに伴い、23年3月期の連結業績に固定資産譲渡益約164億円をその他の収益に計上する予定と発表しており、これが好感されている。

■オプトラン <6235>  2,100円  +19 円 (+0.9%)  11:30現在

オプトラン<6235>が続伸している。30日の取引終了後、成膜技術の微細化や高機能化する市場ニーズに対応するために、新規に国内で研究開発施設を取得すると発表しており、これが好感されている。今回取得する新たな研究開発施設は、埼玉県鶴ヶ島市の物件で、グローバル研究開発本部機能の強化を目指す。取得資金は自己資金でまかない、9月に取得し運用開始は23年を予定している。なお、22年12月期業績に与える影響は軽微としている。

■C&R <4763>  2,061円  +17 円 (+0.8%)  11:30現在

クリーク・アンド・リバー社<4763>は11日続伸。同社は30日取引終了後、企画・プロデュース事業を展開するforGIFT(東京都港区)の株式を追加取得し、連結子会社化したと発表した。代表取締役社長の白井崇文氏から取得したもので、出資比率を77.5%とした。連結子会社化により、グループのクリエイティブ及びファッション分野で展開するプロフェッショナル・エージェンシー事業と、forGIFTのプロモーション事業や事業開発力を強化・融合させ、企業価値向上を目指すとした。

■大塚ホールディングス <4578>  4,277円  +7 円 (+0.2%)  11:30現在

大塚ホールディングス<4578>は下落スタートからプラス圏へ切り返す展開。同社はきょうの寄り付き前に、子会社の大塚製薬が米国のアケビア・セラピューティクス(マサチューセッツ州)と共同で開発を進めている経口の腎性貧血治療薬「バダデュスタット(一般名)」について、アケビアが米国食品医薬品局(FDA)から米国時間29日に、今回の申請データでは承認できないとする旨の審査完了報告通知(CRL)を受理したと発表した。これを受けて売り先行となったが、悪材料視するムードは限定的のようだ。大塚製薬はアケビアと連携し、欧州医薬品庁(EMA)に対しても21年10月に成人の慢性腎臓病(CKD)に伴う貧血の適応で、医薬品販売承認申請(MAA)を提出済み。大塚製薬ではアケビアとともに、今回のCRLの内容を精査し、今後の方向性を検討するとした。

■IRジャパン <6035>  4,140円  -455 円 (-9.9%)  11:30現在  東証1部 下落率2位

アイ・アールジャパンホールディングス<6035>は急落。同社は30日取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を120億円から84億円(前期比1.4%増)へ、営業利益を60億円から35億2000万円(同13.7%減)へ、純利益を40億5000万円から24億円(同14.3%減)へ下方修正すると発表した。大型案件や大型プロジェクトの期ずれに加えて、既契約大型プロジェクトの成功報酬型案件に当初の想定を下回る報酬となる案件があったことなどが理由とした。

■FDK <6955>  870円  -55 円 (-6.0%)  11:30現在

FDK<6955>は3日ぶりの大幅反落となっている。同社は30日取引終了後、22年3月期連結純利益予想を16億円から6億円(前期比70.1%減)へ下方修正すると発表した。電池事業のアルカリ乾電池に関わる固定資産について将来の回収可能性を検討した結果、第4四半期に帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失として約12億円を特別損失に計上する見込みであるためとした。

■クスリアオキ <3549>  7,070円  -200 円 (-2.8%)  11:30現在

クスリのアオキホールディングス<3549>は大幅続落。同社は30日取引終了後、22年5月期第3四半期累計(21年5月21日~22年2月20日)連結営業利益は110億900万円だったと発表した。通期計画163億円に対する進捗率は67.5%。なお、「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。ドラッグストア業界では衛生関連商品などの需要が増加する一方、化粧品需要の落ち込み、医療機関の受診抑制など、コロナ禍の影響が続いているとした。

■J-オイルミルズ <2613>  1,624円  -36 円 (-2.2%)  11:30現在

J-オイルミルズ<2613>は3日続落。30日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を2015億円から2000億円(前期比21.3%増)へ、営業損益を5000万円の黒字から3億円の赤字(前期66億8700万円の黒字)へ、純利益を19億円から16億円(前期比69.5%減)へ下方修正したことが嫌気されている。外食を中心とした市場の冷え込みにより、業務用製品の販売量が予想以上に下回ったことや、原料コストの上昇に見合った販売価格改定の実現が想定より遅れたことなどが要因としている。なお、今期業績予想の下方修正は1月に続き、3回目となる。

■WTI原油 <1671>  2,629円  -52 円 (-1.9%)  11:30現在

WTI原油価格連動型上場投信<1671>が乱高下、朝方に大きく買われた後値を崩し5日続落となった。前日のWTI原油先物価格が終値ベースで3ドル58セント高の1バレル=107ドル82セントと急騰、これを受けて寄り付き直後に62円高の2743円をつけたが、その後は急速に値を消す展開となった。バイデン米政権がエネルギー価格の上昇への対策として、石油備蓄を1日当たり100万バレルで数カ月間にわたり放出する計画を検討していると米ブルームバーグ通信が報じたことが波紋を呼んだ。これを受け日本時間午前の取引でWTI原油先物価格が急落、同銘柄はこれに連動する動きとなった。

■GEI <9212>  1,060円  +150 円 (+16.5%) ストップ高買い気配   11:30現在

Green Earth Institute<9212>がストップ高カイ気配。同社はバイオリファイナリー技術を活用した化学製品の開発を行うベンチャーだが、30日取引終了後、三井化学<4183>と「バイオポリプロピレン」の商用生産に向けた研究開発を開始することを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。会社側では業績に与える影響は軽微としているが、大手総合化学メーカーとの連携で今後の業容拡大に対する期待が買いを呼び込んでいる。

●ストップ高銘柄

ビープラッツ <4381>  1,437円  +300 円 (+26.4%) ストップ高   11:30現在

カイゼン <4170>  650円  +100 円 (+18.2%) ストップ高   11:30現在

ナガホリ <8139>  540円  +80 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在

Welby <4438>  720円  +100 円 (+16.1%) ストップ高   11:30現在

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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