横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」―(19)トレンド転換の判断に役立てたいMACDとボリンジャーバンド

特集
2022年4月5日 10時00分

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆投資家に人気の「MACD」の買い&売りサイン

株探のページの最上部にある「日経平均」の囲みの右端にある「チャート」マークか、右カラムにある日経平均株価のチャートをクリックしてください。日経平均株価の個別ページに移動し、通常であれば上段に「移動平均線」、下段に「出来高」が表示されます(図1)。

この「移動平均線」を「ボリンジャーバンド」に、「出来高」を「MACD」に変更しましょう。チャート上部にある設定項目の「指標エリア1」の「ボリンジャーバンド」のラジオボタンにチェックを入れてください。そして、「指標エリア2」の「MACD」のラジオボタンにもチェックを入れてください。

なお、ボリンジャーバンドについては、前回の記事を参照してください。

(18)株価下落はいつまで続く?そんな時、ボリンジャーバンドとカイリ率を活用しよう!

「MACD(マックディー)」は「Moving Average Convergence and Divergence」の略で、移動平均収束拡散法とも言われ、投資家の人気が高いテクニカル指標です。MACDは短期と中長期の2本の移動平均線で構成されますが、このテクニカル指標では単純移動平均ではなく、指数平滑移動平均(EMA)が用いられます。指数平滑移動平均は、過去の株価よりも現在の株価の方が今後の値動きへの影響力が強いだろうと考えて、直近の株価に重きを置いて計算するものです。

図1 日経平均株価日足 ボリンジャーバンドとMACD

【タイトル】

短期と長期の指数平滑移動平均を使って計算されるのが「MACD(短期EMA-長期EMA)」、それをさらに移動平均したものが「シグナル」です。チャートをみると、青色の線である「MACD」が先に動き、その後を追いかけるように緑色の線の「シグナル」が遅れて動きます。「MACD」と「シグナル」の2本の線の位置で過熱感を見たり、クロスするタイミングで売り時や買い時を分析したり、2本の線の方向性を見ることで相場の強弱を判断することができます。

移動平均線と同じように、「MACD」が「シグナル」を下から上に突き抜けると「ゴールデンクロス」で買いサイン(図1の赤丸印)となり、反対に「MACD」が「シグナル」を上から下に抜くと「デッドクロス」で売りサイン(図1の青丸印)になります。

また、MACDでは中央値をゼロ(0)とし、これを「ゼロライン」と呼びます。ゼロラインよりも上に「MACD」がある場合は株価が買われすぎ、下にある場合は売られすぎと考えられています。

次ページ:日経平均をボリンジャーバンドとMACDで分析すると……

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