話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱重、東エレク、JTOWER
■三菱重工業 <7011> 4,294円 +84 円 (+2.0%) 本日終値
三菱重工業<7011>が6日続伸で新高値。岩井コスモ証券は13日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は4600円とした。同社は日本最大の重工業メーカーで原子力発電や防衛関連も手掛ける。22年3月期の事業利益は前の期比2.9倍の1600億円の見通し。国産旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット、現MSJ)関連の損失がなくなったほか、コロナ禍からの回復で大幅増益が予想されている。23年3月期の同利益は1900億円への増益を予想。同社はガスタービン市場で高い世界シェアを持つほか、原発プラントも手掛けており、世界で脱ロシアの動きが加速するなか、エネルギー関連の需要拡大が成長を牽引するとみている。
■東京エレクトロン <8035> 56,710円 +1,020 円 (+1.8%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が大幅続伸、きょうは一時1600円強の上昇をみせており、前日と合わせた上昇幅は3400円あまりに達した。5万7000円台前半まで水準を切り上げ、25日移動平均線との下方カイ離を急速に縮小させている。半導体関連株は、中国でのスマホ出荷台数減少などを背景に、先行き需要後退に対する懸念から日米株式市場ともに売り優勢の展開を強いられていた。しかし、直近は米長期金利の上昇一服を背景にハイテク株が買い戻される流れとなり、半導体セクターも足もとで風向きに変化が出ている。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>、アプライド・マテリアルズ<AMAT>など主力株が軒並み堅調な動きをみせており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2.4%の上昇を示していることで、東京市場でも東エレクをはじめ同関連株にプラスの思惑が働いている。
■NXHD <9147> 7,440円 +130 円 (+1.8%) 本日終値
NIPPON EXPRESS ホールディングス<9147>が続伸。SBI証券は13日、同社株の投資判断を新規「買い」でカバレッジを開始した。目標株価は1万300円に設定した。同証券では(1)航空事業の拡大(2)日本事業の強靱化戦略の進捗(3)株主還元の3点を指摘。22年12月期の連結営業利益は、会社予想1000億円に対して1020億円を予想。燃油費の上昇や海外事業の前期特需反動があるが、日本国内事業の収支改善などが寄与するとみている。
■デンカ <4061> 3,330円 +55 円 (+1.7%) 本日終値
デンカ<4061>が続伸。同社はきょう、検査試薬の製造拠点である五泉事業所鏡田工場(新潟県五泉市)に約110億円の戦略投資を決定したと発表。これを受けて株価は強含む動きとなっている。強化のポイントは、「新型コロナウイルスをはじめとする抗原迅速診断キットの生産能力を約2.5倍に増強」「検査試薬の生産能力を約2倍に増強」「デジタライゼーションによる業務・生産・物流プロセス改革・自動化を通じたコスト競争力強化(自動倉庫、無人搬送車両、情報システムなどの導入)」などとなっている。
■JTOWER <4485> 7,450円 +100 円 (+1.4%) 本日終値
JTOWER<4485>が続伸。13日の取引終了後、5Gで各携帯事業者に割り当てられているミリ波(28GHz帯)に対応した共用無線機の開発に関する契約を締結したと発表しており、これを好感する買いが入った。今回開発するのは、これまで携帯事業者がそれぞれ設置していた無線機の機能を具備し、4事業者の帯域に対応し共用化した装置。これによって“無線機シェアリング”が実現し、JTOWERの共用無線機を設置する場所では、携帯事業者ごとの無線機の設置が不要になるという。5Gミリ波対応無線機の共用化は業界でも先駆けた取り組みとなり、22年度後半の商用化を目指すとしている。
■ロック・フィールド <2910> 1,468円 +18 円 (+1.2%) 本日終値
ロック・フィールド<2910>は7日ぶりに反発。13日の取引終了後、22年4月期の期末配当予想を11円から31円へ増額修正したことが好感された。今年6月に創業50年を迎えることから、記念配当20円を実施する。年間配当予想は40円になり、前期実績に対しては20円の増配になる予定だ。
■エービーシー・マート <2670> 4,895円 +45 円 (+0.9%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>が続伸。13日の取引終了後、23年2月期の連結経常利益は前期比13.9%増の322億円に伸びる見通しを示しており、これを好感する買いが入った。今期は国内消費が緩やかに回復に向かうなか、引き続き国内需要を喚起するための商品戦略や販売戦略を進めるほか、デジタルコマースを強化する。出店は地方郊外のショッピングセンターを中心に国内45店舗、海外は韓国などに20店舗ほどを計画している。なお、同時に発表した22年2月期の同利益は前の期比32.8%増の282億6000万円だった。
■PR TIMES <3922> 2,635円 -700 円 (-21.0%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ
PR TIMES<3922>が700円安はストップ安となる2635円に売られた。13日の取引終了後に発表した23年2月期連結業績予想で、営業利益を前期比12.8%減の16億円としており、増収増益トレンド継続を期待した投資家の失望売りを招いたようだ。同社では2025年度を最終年度とする中期経営計画の達成を目指し今期を投資期と位置付けており、サービス利用促進や海外進出に向けた投資を積極化させることが要因。売上高については同22.6%増の59億5000万円の予想で、引き続き増収基調が続く見込み。なお、同時に発表した22年2月期連結決算は、売上高が48億5400万円(前の期単独37億6500万円)、営業利益が18億3400万円(同13億100万円)だった。
■ニューテック <6734> 1,358円 +300 円 (+28.4%) ストップ高 本日終値
ニューテック<6734>が急騰、一時300円高はストップ高となる1358円まで上値を伸ばし、年初来高値を大幅に更新した。13日の取引終了後、23年2月期の連結業績は売上高34億2400万円(前期比15.8%増)、経常利益3億9500万円(同33.9%増)になりそうだと発表しており、これが好材料視された。今期は大学研究機関向けに超大容量ストレージ製品や超高速ストレージ製品などを取り揃え、更に監視カメラやデジタルサイネージ、POSレジ、ファクトリーコンピューターなど、産業用ストレージ製品により、大口案件の獲得とOEM製品の拡大強化を図る方針だ。なお、同時に発表した22年2月期業績は売上高29億5600万円(前の期比5.7%減)、経常利益2億9500万円(同27.0%減)だった。
■川崎地質 <4673> 2,921円 +500 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
川崎地質<4673>がストップ高の2921円に買われた。13日に発表した第1四半期(21年12月~22年2月)単独決算が、売上高25億5000万円(前年同期比23.6%増)、営業利益3億700万円(同40.2%増)、純利益2億1300万円(同43.7%増)となり、営業利益が上期予想の2億6000万円を上回って着地したことが好感された。受注高は15億1800万円(同20.6%減)と前年同期を下回ったものの、国内公共事業を取り巻く環境は概ね堅調に推移しており、繰越業務が順調に完成したことが寄与した。また、売上原価の低減を図ったことも貢献した。なお、22年11月期通期業績予想は、売上高85億円(前期比2.9%減)、営業利益3億2000万円(同36.2%減)、純利益2億2500万円(同34.6%減)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース