アメックスは好決算も株価は冴えない反応 カード会員獲得の費用が予想以上に=米国株個別
アメリカン・エキスプレス<AXP>が取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表しており、1株利益、営業収益とも予想を上回った。また、通期の見通しについては従来と変わらずの18ー20%の増収、1株利益については9.25-9.65ドルを見込んでいる。
米国での個人および法人向けのカードの獲得枚数が過去最高となった。旅行が引き続き活発化し、3月にはデルタカードの月間獲得枚数が過去最高を記録した。
同社のスクエリCEOは声明で「旅行やエンタテインメントへの支出が前年比121%増加した。旅行が引き続き好調だったことから、3月にはパンンデミック前の水準に実質的に到達した」と述べた。
ただ、株価は冴えない反応。顧客の維持および獲得のために、景品やその他の特典への多額の支出を行ったため、予想以上のコスト増を計上した。同社は人気のプラチナ・カードを刷新し、年会費を引き上げた一方で、エンターテインメント商品や高級フィットネスへの支出を増やし、第1四半期の総費用は34%増の90.6億ドルと予想(88.5億ドル)以上に経費がかさんでいた。
(1-3月・第1四半期)
・1株利益:2.73ドル(予想:2.39ドル)
・営業収益:117.4億ドル(予想:116.3億ドル)
・総費用:90.6億ドル(予想:88.5億ドル)
・貸倒引当金戻入額:0.33億ドル(予想:-2.87億ドル)
・カード獲得費用:31.1億ドル(予想:29.6億ドル)
(通期見通し)
・1株利益:9.25~9.65ドル(予想:9.72ドル)
・営業収益:18~20%増
(NY時間09:39)
アメックス<AXP> 182.18(-3.56 -1.92%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美