話題株ピックアップ【夕刊】(2):ミクシィ、東急建設、原油先Wブル
■ミクシィ <2121> 2,217円 +10 円 (+0.5%) 本日終値
ミクシィ<2121>は全般安に連れ朝方は安く始まったものの、その後プラスに転じた。前週末22日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が1120億~1150億円から1180億円(前の期比1.1%減)へ、営業利益が100億~110億円から160億円(同30.2%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。人気IPとのコラボやイベントなど積極的な施策を実施したことにより、モンスターストライクの売り上げが好調に推移した。加えて、下期を通して全社でコスト効率化に努めたことも奏功した。
■東急建設 <1720> 583円 -75 円 (-11.4%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
東急建設<1720>が急落。同社は22日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業損益は61億円の赤字(従来予想は36億円の赤字)になったようだと発表したことが嫌気されたようだ。売上高予想は前の期比11.5%増の2580億円(従来予想は2670億円)に下方修正。国内土木工事で受注時期が想定より遅れたことや工事進捗の遅れなどから完成工事高が減少したほか、利益面では海外の一部工事で進捗遅れに伴い経費が増加することが影響するとしている。また、期末配当を従来計画の20円から5円に引き下げると発表。中間配当20円とあわせた年間配当は25円(前の期は10円)となる。
■NEXT 原油ブル <2038> 1,480円 -138 円 (-8.5%) 本日終値
NEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル ETN<2038>、WTI原油価格連動型上場投信<1671>いずれも続落。ドバイ原油やWTI原油に連動する仕組みで組成されたETNとETFで、直近は原油市況に上昇一服感が出ており、これを反映する形となった。WTI原油先物価格は前週末終値ベースで1ドル72セント安の1バレル=102ドル7セントまで下落、同じくドバイ原油価格もきょう午前の段階で1バレル=103ドル台を割り込んで推移しており、両銘柄ともこれに連動する動きとなっている。
■ソフトバンクグループ <9984> 4,989円 -422 円 (-7.8%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
ソフトバンクグループ<9984>が大幅安で3日続落。株価は前週末に続き、連続してマドを開けて売られる展開となっており、目先下値リスクが意識されている。前週末の米国株市場が波乱安に見舞われ、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続落し、フシ目の1万3000を終値で割り込んだことで投資家心理が弱気に傾いている。同社は米ハイテク株へ積極投資しており、ナスダック市場の動向と株価が連動しやすい。株式需給面では信用買い残の整理が進捗していたが、直近4月15日申し込み現在では1300万株弱で前週比横ばいの推移となっており、個人投資家の処分売りが一巡したことを示唆している。
■清水建設 <1803> 674円 -55 円 (-7.5%) 本日終値 東証プライム 下落率5位
清水建設<1803>が後場一段安。午後1時ごろ、集計中の22年3月期連結業績について、売上高を1兆5500億円から1兆4829億円(前の期比1.8%増)へ、営業利益を765億円から451億円(同55.0%減)へ、純利益を580億円から477億円(同38.2%減)へそれぞれ下方修正しており、これが嫌気された。単独決算で工事損失引当金を計上するほか、一部の海外建設子会社で新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく、完成工事粗利益が減少したことが要因という。
■日経レバ <1570> 13,345円 -535 円 (-3.9%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続落で1万3000円台前半まで水準を切り下げている。前週末の米国株市場ではFRBによる金融引き締め強化の思惑を背景に、NYダウが一時1000ドルを超える下げをみせるなど波乱展開となり、週明けの東京市場でもこのリスクオフの流れが波及した。同銘柄は日経平均に連動するETFで価格変動率が2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まる場面では個人投資家などの売買が活発化する傾向がある。一方、日経平均株価と逆方向に連動する仕組みに組成されたNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>にも投資家の関心が向いている。こちらは400円近辺のもみ合いを上放れる動きをみせている。
■富士通ゼネラル <6755> 2,260円 -65 円 (-2.8%) 本日終値
富士通ゼネラル<6755>が大幅安。前週末22日の取引終了後、22年3月期業績予想の下方修正を発表。営業利益を150億円から84億円(前の期比55.2%減)へ減額しており、これが嫌気されたようだ。売上高も3100億円から2840億円(同7.0%増)へ引き下げた。工場出荷後の物流停滞をはじめ、新型コロナウイルス感染拡大に伴う工場などでの活動制限や上海市の都市封鎖の影響があった。なお、物流停滞の影響によって出荷待ちや受注確定済みの商品が多数あり、これらの売り上げ計上は次期に持ち越しとなるという。
■安川電機 <6506> 4,430円 -100 円 (-2.2%) 本日終値
安川電機<6506>、キーエンス<6861>、SMC<6273>などFA関連株が大きく売り優勢となっている。ゼロコロナ政策による上海など主要都市のロックダウンに伴い、サプライチェーンリスクのほか中国景気の減速懸念が高まっている。中国向け売上比率の高い機械セクターは足もと向かい風が強い。2月決算銘柄である安川電は決算発表を通過しており、23年2月期営業利益が前期比36%増の720億円を見込むが、「外部環境の不透明感が募るなか下方修正リスクも意識され、上値を買い進む動きにつながっていない」(中堅証券ストラテジスト)という。
■レーザーテック <6920> 17,930円 -345 円 (-1.9%) 本日終値
レーザーテック<6920>が下値模索の動きを継続。前週末の米国株市場ではNYダウが今年最大の下げ幅を記録するなか、半導体関連セクターも総じて売りに押される展開となった。米インフレ懸念を背景にFRBの金融引き締めを警戒する動きが改めて強まり、高PERのグロース株(成長株)セクターには売り圧力が強い。東京市場でもこの流れが波及する形で半導体セクターは弱い動きとなっている。そのなか、同社は半導体マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占するが、そのグローバル・ニッチトップ企業としての成長力が評価される一方、「今年に入って大幅な株価調整を入れたものの依然としてPERが70倍台にあり、株価指標面での割高感が拭えない」(ネット証券アナリスト)という見方があり、目先筋の売りがかさんでいる。
■日本航空 <9201> 2,166円 -37 円 (-1.7%) 本日終値
日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>など空運株の下げが目立つ。国内外で新型コロナウイルスの感染拡大には歯止めがかかっているものの、収益環境の改善を見込んだ買いは限定的となっている。市場では「空運株は空売りの買い戻しなど需給的要因で3月中旬から下旬にかけて戻り足を強めていたが、目先は買い戻しが一巡した感がある。実態面ではJAL、ANAHDとも今のところ最終赤字から脱却できない状況で、実需の買いが見込めない弱みがある」(中堅証券ストラテジスト)という指摘が出ていた。
株探ニュース