アルファベットが上昇 YouTubeへの期待が高まる=米国株個別
NY時間の終盤に入ってダウ平均は下げ渋る一方、ナスダックはプラス圏に浮上している。今週に決算発表を控えたIT・ハイテク株に押し目買いが入っており、指数をサポートしているようだ。
特にアルファベット<GOOG>が上昇しており、ナスダックをサポート。同社は明日の引け後に決算発表を予定しているが、特にYouTubeへの期待が高まっているようだ。先週はネットフリックス<NFLX>の失望的な決算を受けて動画配信の銘柄に売りが強まっていたが、YouTubeはネットフリックの少なくとも2倍の速度で成長しており、短期的にはライバルの値上げと解約率の上昇から恩恵を受ける可能性があるという。
YouTubeの視聴者数は世界で20億人を超え、ネットフリックスの3倍以上となっている。これは、使い放題の定額制ではなく、フリーミアム型のビジネスモデルがユーザーに支持されているためだという。YouTubeの北米におけるユーザー1人当たり平均収入(ARPU)は、メタ<FB>やネットフリックスといった同業他社に比べて約3分の1となっている。しかし、YouTubeの高いエンゲージメントと月間アクティブユーザー数(MAU)を考慮すれば、ARPUの長期に渡る持続的な成長が期待できると指摘。
YouTubeの広告とサブスクリプションの売上高を合わせた年ベースの経常収益(ARR)は、2022年に400億ドルに達する可能性があり、2023年まで10%台前半の成長を見込んでいるネットフリックスの2倍以上となる25%-30%を十分に見込めるポジションを維持しているという。
ネットフリックスのような純粋なサブスクリプションモデルでは、ARPUには限界がある。しかし、YouTubeのようなフリーミアムモデル、あるいは広告と月額課金の組み合わせの方が、ユーザーベースとエンゲージメントの収益化の可能性はずっと高いとも述べている。
※フリーミアム
無料サービスで大勢の人を集めて、その一部に有料サービスを利用してもらうことで収益を上げるフリー戦略モデル。
(NY時間14:26)
アルファベットC<GOOG> 2439.00(+46.72 +1.95%)
ネットフリックス<NFLX> 209.04(-6.48 -3.01%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 185.49(+1.38 +0.75%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美