株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は33.52と3月15日以来の水準に上昇、ヘッジ対応の売りが強まりショートを仕掛けてくる動きも

市況
2022年4月27日 8時25分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 26000 -650 (-2.43%)

TOPIX先物 1837.5 -38.5 (-2.05%

シカゴ日経平均先物 26065 -58

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

26日の米国市場はナスダック S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。インフレ抑制のため米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めペースを速めることへの警戒が引き続き相場の重荷となった。また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中国がロックダウン(都市封鎖)を拡大するとの見方により、世界景気の減速やサプライヤー問題への懸念も高まった。大型テック株や半導体株への売りが止まらず、ナスダックは4.0%近い下落で3月14日以来の年初来安値を更新。S&P500業種別指数はエネルギーのみが上昇する一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、ソフトウエア・サービスの弱さが目立った。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は日中大阪比585円安の2万6065円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比110安の2万6540円で始まり、その後2万6620円まで下げ幅を縮めたもののプラスに転じることはできず、2万6500円~2万6600円辺りでの保ち合いを継続。しかし、米国市場の取引開始後に、このレンジを下放れた。いったんは2万6200円水準で下げ渋る動きもあったが、終盤にかけて下落幅を広げる動きから一時2万5970円まで売られ節目の2万6000円を割り込んだ。若干値を戻すも、結局2万6000円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンで始まることになりそうだ。4月13日につけた直近安値2万6240円(ナイトセッションを含み)水準で下げ渋る動きも見られたものの、これを下放れ一時2万6000円を下回った。一気に2万6000円水準まで下押したことから、インデックスに絡んだ売りのほか、ヘッジ対応の動きも強まりやすい。指数インパクトの大きい値がさ株が売り先行で始まることから、下へのバイアスが強まりやすいだろう。

売り一巡後は2万6000円水準でのこう着が見込まれ、短期的にはリバウンドを窺うタイミングもありそうだ。ただし、昨夕決算を発表したファナック<6954>はコンセンサス下回る内容だったこともあり、積極的なリバウンド狙いの動きは限られる一方で、戻り待ちのショートの動きが強まりやすい。米国においても決算を発表したマイクロソフト<MSFT>は時間外で上昇に転じたものの、アルファベット<GOOGL>は時間外で5.0%を超える下落、テキサス・インスツルメンツ<TXN>も3.5%超の下落で推移しており、ハイテク株への売りが落ち着くまでは様子見姿勢に向わせそうだ。

また、VIX指数は33.52と3月15日以来の水準に上昇した。リスクオフに向かわせるため、売り一巡後の戻りの鈍さが意識される局面においては、ショートを仕掛けてくる動きが強まることになろう。日経225先物はナイトセッションで2.43%の下げだった一方、TOPIX先物の下落率は2.05%だった。前引けのTOPIXの下落率が2.0%を超えなければ、日銀のETF買い入れによる需給面での下支えも後退する。そのため日経225先物の後場一段安を狙うトレードとして、TOPIXを支える動きも意識される。

この動きから、NTショート(日経225先物売り・TOPIX先物買い)によるプレッド狙いが強まる可能性もありそうだ。NT倍率は先物中心限月で75日移動平均線が14.16倍に位置しており、4月13日の直近安値が14.10倍であるため、この水準を狙った動きはありそうだ。もっとも、オーバーナイトのポジションは取りづらく、その後の修正リバウンドは想定しておきたい。

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