ボーイングが決算受け大幅安 キャッシュ喪失が予想以上で苦難が浮き彫りに=米国株個別

材料
2022年4月28日 0時04分

ボーイング<BA>が大幅安となっておりダウ平均を圧迫。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表しており、1株損益が予想以上の赤字となったほか、売上高とも予想を下回った。民間航空機、防衛など中核事業が冴えなかった。フリーキャッシュフロー(FCF)の赤字も予想以上となり、キャッシュ喪失が顕著となっている。今回の決算は、インフレと787ドリームライナーの納入停止に直面している同社の苦難を浮き彫りにしている。

同社は777Xジェット機の生産を2023年まで一時停止し、最初の納入予定を2025年に延期した。ウクライナ危機や感染拡大を受けた787の遅れのみならず、737マックスの2件の死亡事故を受けた規制強化など、同社が直面している課題は大きい。

同社のカルフーンCEOは「われわれの中の誰もが望んでいたよりも厄介な四半期だった」と述べた。ただ、インフレと景気後退の可能性が迫る中、同CEOは今年は2018年以来初めて年間ベースでキャッシュを生み出すと楽観視している。

防衛・宇宙部門でも圧力に直面しており、10億ドルの引当金を計上したほか、長年同部門の責任者を務めたカレット氏が3月末に退任した。

(1-3月・第1四半期)

・コア1株損益:-2.75ドル(予想:-0.15ドル)

・売上高:139.9億ドル(予想:154.9億ドル)

民間航空機:41.6億ドル(予想:47.8億ドル)

防衛・宇宙・セキュリティ:54.8億ドル(予想:68.4億ドル)

グローバル・サービス:43.1億ドル(予想:41.9億ドル)

ボーイング・キャピタル:4600万ドル(予想:5980万ドル)

・FCF(調整後):-35.7億ドル(予想:-32.3億ドル)

・受注残:3710億ドル

(NY時間10:53)

ボーイング<BA> 149.21(-17.83 -10.67%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.