GW明け後の相場彩る、投資妙味膨らむ3大テーマ株を狙え!(2)【脱炭素関連】 <GW特集>
―不透明感吹き飛ばす「NFT」「脱炭素」「農業」を徹底マークせよ―
米国のインフレ懸念とウクライナ危機に揺れた2022年相場も、ゴールデンウイーク(GW)の連休を経て中盤から後半相場へと向かう。日経平均株価は3月に一時、2万4000円台まで下落した後も軟調状態は続くが、割安銘柄は目立ってきた。ここから狙えるのは、メタバース にも絡み活躍が必至の「NFT(非代替性トークン)」と環境問題に絡む「脱炭素 」、それにウクライナ危機に関連した食料問題を解決する「農業 」の3大テーマだ。各テーマの妙味株をそれぞれ3銘柄ずつ紹介する。第2回は「脱炭素関連」を取り上げる。
(2)【脱炭素関連】
グリーンシフト加速、エネルギー安保に絡み原発関連浮上も
二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロに向けた世界的なグリーンシフトが加速するなか、「脱炭素」はもはや不可逆的な潮流となっている。更に、ウクライナ危機による世界的な燃料価格高騰を受け、国内でも安全保障の観点からエネルギー政策を巡る議論が活発化している。再生可能エネルギーとともに原子力発電を脱炭素電源として見直す声も高まるなか、政府も政策的に後押しする構えをみせ始めている。脱炭素関連は息の長い投資テーマとして、引き続き要注目となりそうだ。
●木村化工機 <6378> [東証S]~原発関連にアンモニアのテーマ性も
化学プラントの建設・保守が主力。原発関連の各種機器や装置を手掛けていることから、株式市場では原発関連株として物色人気を集めることが多い。ヒートポンプ式アンモニア回収装置も手掛けており、アンモニア関連としての側面も持つ。企業の設備投資回復を追い風に業績は絶好調で、2月には22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は前の期比44%増の27億4000万円を見込み、12期ぶりに最高益を更新する見通しだ。
●フルハシEPO <9221> [東証S]~バイオマス発電向け木質チップ製造
4月21日に上場した直近IPO銘柄。木質系廃材のリサイクル処理や木質リサイクルチップの販売などを手掛ける。バイオマス発電所への出資を行っている点がポイントで、発電所との関係を強化することで木質チップの安定供給先を確保する狙いがある。中部電力 <9502> [東証P]グループ、住友林業 <1911> [東証P]がそれぞれ手掛ける発電所運営会社に出資している。業績面では22年3月期も増益トレンド継続、配当は年40円の見通しだ。
●テスホールディングス <5074> [東証P]~今期最高益予想も一段の増額余地
再生可能エネルギー発電所の運営や売電、電気の小売り供給を展開。保有する発電所は全国70件以上にのぼり、太陽光を筆頭に風力、バイオマスと続く。蓄電分野での取り組みが注目され、昨年に日本工営 <1954> [東証P]が主導する英国での大規模蓄電プロジェクトに出資参画しており、ここで得た知見を国内での事業展開に生かしていく構えだ。直近発表した21年7-12月期決算では、営業利益が前年同期比67%増の41億5800万円で着地。最高益予想の通期計画(49億500万円)に対する進捗率は8割超で、上振れ期待が大きい。
★4月29日~5月5日に「ゴールデンウイーク特集」などを一挙、“42本”配信します。ご期待ください。
株探ニュース