ウーバーは好決算も下落 ドライバー不足で課題が浮き彫りに=米国株個別

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2022年5月5日 1時39分

配車サービスのウーバー・テクノロジーズ<UBER>が商いを伴って下落。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益が予想外の黒字だったほか、売上高も予想を上回った。同業界では重要な指標であるブッキングも予想を上回っている。第2四半期のガイダンスも示しており、ブッキングは予想を上回る見通しを示した。

同社はドライバー不足の問題への取り組みを進めており、ドライバー向けアプリの調整を行っていることを明らかにした。利用者から配車リクエストがあった場合に、リクエストを受ける前に料金が分かるようにしたほか、地図を改良し、不具合を修正した。同社のコスロシャヒCEOは、ドライバーの引き付けや、つなぎ留めにおいてインセンティブの増加ではなく、総合的な製品体験に注力する方針を示した。

ただ、同社株は売りが強まっている。同業のリフト<LYFT>も決算を受けて急落しているが、ドライバー不足によるコストが利益を圧迫するという懸念が同社へも強まっている模様。

アナリストからは、ドライバー不足は配車サービス企業の課題を浮き彫りにし、それへの対処に適した労働モデルの脆弱性を浮かび上がらせた。配車サービス企業はドライバーを独立した契約社員として雇用することで従来のタクシーよりも低価格を実現していた。しかし、パンデミックによって需要が激減し、多くの人が他の仕事を見つけたり、失業手当を受けたり、乗客と密接な関係を持つことによる感染のリスクを懸念したりして、この労働力は不安定になったと述べている。

(1-3月・第1四半期)

・1株利益:0.06ドル(予想:-0.17ドル)

・売上高:68.5億ドル(予想:61.3億ドル)

・ブッキング:264.5億ドル(予想:258.1億ドル)

配達:139.0億ドル(予想:137.3億ドル)

モビリティ:107.2億ドル(予想:104.9億ドル)

積載:18.2億ドル(予想:15.6億ドル)

・EBITDA(調整後):1.68億ドル(予想:1.35億ドル)

・月間プラットホーム・カスタマー:1.15億人(予想:1.16億人)

(4-6月・第2四半期見通し)

・ブッキング:285~295億ドル(予想:286.1億ドル)

・EBITDA(調整後):2.40~2.70億ドル(予想:2.48億ドル)

(NY時間12:29)

ウーバー<UBER> 27.42(-2.06 -6.97%)

リフト<LYFT> 21.31(-9.45 -30.72%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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