6日の株式相場見通し=反落か、FOMC通過後の米株乱高下受け買い手控え
6日の東京株式市場は、マーケットの思惑が錯綜するなかも売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は続落となりそうだ。ゴールデンウイーク後半の3連休中に、米国ではFOMCが開催されたが、同会合を通過した後の2営業日で米国株市場が乱高下しており、東京市場もその影響は避けられない。米株市場では4日にNYダウが930ドル強上昇しハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も400ドルあまり水準を切り上げたが、前日は一転してリスク回避ムード一色に染まり、両指数とも大幅反落した。NYダウは一時1300ドルを超える下げをみせたほか、ナスダック指数も800ドル近い暴落をみせる場面があった。大引けは両指数ともやや下げ渋ったとはいえ、前日の上昇分を帳消しにする下落をみせたことで、東京市場でも買い手控え感が強まる可能性がある。FOMCでは22年ぶりとなる0.5%の政策金利引き上げと、量的引き締め(QT)の6月開始を決めた。ただこれは事前に想定された内容だったほか、パウエルFRB議長が6月以降に0.75%の利上げ実施に対し慎重な姿勢を示したことが、行き過ぎた不安心理の是正につながり、いったんは主要株価指数の急上昇に反映された。ところが前日は、FRBがインフレ抑制を実現しつつリセッションを避ける経済のソフトランディングに失敗するのではないかとの思惑が再燃し、戻り売り圧力が一気に高まる状況となり、極めて不安定な展開を強いられている。
5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比1063ドル09セント安の3万2997ドル97セントと急反落。ナスダック総合株価指数は同647.165ポイント安の1万2317.691だった。
日程面では、きょうは4月のマネタリーベース、5月の財政資金対民間収支など。海外では4月の米雇用統計、3月の米消費者信用残高など。