ダウ平均は下げが止まらず、1200ドル超の急落=米国株後半

市況
2022年5月19日 4時45分

NY株式18日(NY時間15:32)

ダウ平均   31406.72(-1247.87 -3.82%)

ナスダック   11403.48(-581.04 -4.85%)

CME日経平均先物 26345(大証終比:-515 -1.95%)

NY時間の終盤に入ってダウ平均は下げが止まらず、1200ドル超の下げ幅となっている。きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅に4日ぶりに急反落。きのうまでの3日間でダウ平均は900ドル超買い戻されていたが、その上げを帳消しにしている。前日のパウエルFRB議長の講演はこれまで以上にタカ派な印象ではあったものの、前日の株式市場は底入れへの期待感もあり、買い戻しが優勢となっていた。

しかし、当面はFRBの0.50%の大幅利上げが続くとの見方に変化はなく、景気の先行きへの懸念は根強い。あくまで足元の買い戻しはベア・マーケット・ラリー(弱気相場の中での一時的な株高)で、最終的な底打ちではないとの指摘も少なくない中、市場は再び下値警戒感を強めたようだ。

「市場は不確実性を嫌い、現時点ではFRBがインフレ抑制のためにどこまで踏み込むのか不明確だ。それがはっきりするまでは不安定な状態が続くだろう」とのコメントも聞かれた。

全面安の中、景気に敏感なIT・ハイテク株が下げを先導したほか、小売株の売りが目立った。前日もウォルマート<WMT>が決算を受けて失望売りを強めていたが、きょうは同業のターゲット<TGT>が決算を受けて大幅安となっており、それが他の小売株にも波及している模様。売上高は堅調なものの、サプライチェーン問題を抱える中で、仕入れや人件費、輸送コストなどのインフレの影響が利益を圧迫していることが失望売りに繋がっているようだ。

米国の広範囲で夏に停電のリスクがあると伝わったことも重石となった模様。北米の五大湖から西海岸にかけての広大な地域で夏の停電リスクが高まっていると、北米電力安定供給審議会(NERC)が警告した。暑さや干ばつ、発電所の操業停止、サプライチェーンの問題で電力網に負担がかかっているという。

テスラ<TSLA>が反落。きょうはアナリストの目標株価引き下げが伝わっている。従来の1260ドルから1035ドルに引き下げた。投資判断は「買い」を継続。感染拡大による中国のロックダウンを背景に挙げている。

ホームセンター大手のロウズ・カンパニーズ<LOW>が下落。取引開始前に2-4月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益は予想を大きく上回ったものの、既存店売上高は予想以上の減収となった。4月の季節外れの悪天候がアウトドア部門の売り上げを圧迫した模様。

きょうは小売株の売りが目立つ中で、アパレル販売のTJX<TJX>が決算を受け逆行高。ウォルマート<WMT>やターゲット<TGT>は売上高はそこそこの内容だったものの、利益率に懸念を強めている。その一方で同社は利益率の高いオフプライス業者として評価された模様。

ターゲット<TGT> 159.74(-55.54 -25.80%)

ウォルマート<WMT> 121.59(-9.76 -7.43%)

ロウズ<LOW> 181.11(-12.92 -6.66%)

TJX<TJX> 59.60(+3.41 +6.07%)

アップル<AAPL> 140.62(-8.62 -5.78%)

マイクロソフト<MSFT> 254.12(-12.08 -4.54%)

アマゾン<AMZN> 2132.98(-174.39 -7.56%)

アルファベットC<GOOG> 2260.58(-73.45 -3.15%)

テスラ<TSLA> 705.04(-56.57 -7.43%)

メタ・プラットフォームズ<FB> 192.75(-9.87 -4.87%)

AMD<AMD> 96.21(-6.27 -6.11%)

エヌビディア<NVDA> 169.68(-12.10 -6.65%)

ツイッター<TWTR> 36.80(-1.53 -3.98%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.