NY株式:米国株式市場はまちまち、景気後退懸念くすぶり神経質な展開
ダウ平均は8.77ドル高の31,261.90ドル、ナスダックは33.88ポイント安の11,354.62で取引を終了した。
都市封鎖で景気後退が懸念されている中国において、中国人民銀行(中央銀行)が経済支援を目指した予想外の利下げを実施、世界経済の鈍化懸念が緩和し、寄り付き後上昇。ただ、国内経済が来年にも景気後退入りするとの懸念が根強く、次第に売り圧力が強まり、下落に転じた。一方、この日は大規模なオプションが満期を迎え、テクニカルな取引も見られ、荒い展開のなか引けにかけてNYダウは再びプラス圏を回復。ナスダック総合指数は小幅下落となった。セクター別では耐久消費財・アパレルや医薬品・バイオテクが上昇した一方、自動車・自動車部品が大幅下落。
履物販売会社のフットロッカー(FL)は四半期決算で1株利益が予想を上回ったほか、既存店売上も予想ほど悪化しなかったため、買われた。また、靴メーカーのデッカーズアウトドア(DECK)は四半期決算で1株利益が予想を上回り、上昇。ノースフェイス、ティンバーランドなどのアパレルブランドを運営するVFコープ(VFC)はノースフェイスブランドの売上が強く、楽観的な業績見通しを示し、上昇した。一方、農機具メーカーのディア(DE)は、農家の肥料などのコスト上昇により農機具の需要が低迷した結果、四半期決算で売上高が予想を下回り、下落。
S&P500種指数は週間ベースで7週連続下落と、2001年以来の長期下げ局面となった。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》