セールスフォースが決算受け大幅高 通期1株利益の見通しを上方修正=米国株個別
セールスフォース<CRM>が大幅高となっており、ダウ平均をサポート。前日引け後に2-4月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。マクロ経済が不安定な中でもビジネスソフトの需要が持ちこたえていることを示した。ガイダンスも公表しており、売上高は予想を下回る見通しを示したものの、通期の1株利益の見通しは上方修正した。
同社はパンデミックの間も雇用と高い成長を維持したほか、277億ドルでスラックを買収し、ビジネス生産性向けのサービスを拡大した。同業で注目されている指標である残存履行義務は21%増の215億ドルとなった。
同社のテイラーCEOは声明で、「今回の決算はビジネスモデルの強さと耐久性を再び証明している。不透明な経済状況の中で成長と効率化を推進するために必要な敏しょう性と弾力性を提供し、顧客にとってさらに戦略的で重要な存在となっている」と述べた。
アナリストからは「残存履行義務の成長は、金利とインフレの上昇に直面しても高水準を維持しており、前向きな展開。同社は非常によく分散された収益源を持っている」との評価も出ている。
また、同社の利益率向上へのコミットメントは、1株利益のガイダンスの引き上げによって再確認された。為替とマクロの逆風で通期売上高見通しは下方修正したが、成長株の投資家には同社株のポジション再構築を強く推奨するとのコメントも聞かれた。
(2-4月・第1四半期)
・1株利益(調整後):0.98ドル(予想:0.95ドル)
・売上高:74.1億ドル(予想:73.8億ドル)
サブスクリプション&サポート:68.6億ドル(予想:68.7億ドル)
・営業利益率:17.6%(予想:17.6%)
・残存履行義務:215億ドル
(5-7月・第2四半期見通し)
・1株利益(調整後):1.01~1.02ドル(予想:1.14ドル)
・売上高:76.9~77.0億ドル(予想:77.7億ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):4.74~4.76ドル(従来:4.62~4.64ドル)(予想:4.68ドル)
・売上高:317~318億ドル(従来:320~321億ドル)(予想:321億ドル)
(NY時間09:40)
セールスフォース<CRM> 180.36(+20.12 +12.56%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美