話題株ピックアップ【夕刊】(2):青山商、ソフトバンクG、シンワワイズ

注目
2022年6月7日 15時18分

■トーカイ <9729>  1,705円  +18 円 (+1.1%)  本日終値

トーカイ<9729>は反発。6日の取引終了後、もみの木(愛知県豊川市)の福祉用具貸与・販売事業及び住宅改修事業の一部を会社分割の方法で承継すると発表しており、これが好感された。今回の会社分割(吸収分割)は、中部地方における顧客基盤の拡大及びシェア向上を図ることでトーカイのシルバー事業を競争力のある強固なビジネスへ進化させていくのが狙い。なお、トーカイは会社分割の対価としてもみの木に対して1億5000万円を交付する予定。吸収分割の効力発生日は8月1日。また、同件が業績に与える影響は軽微としている。

■青山商事 <8219>  909円  +7 円 (+0.8%)  本日終値

青山商事<8219>が6日続伸している。午前10時30分ごろに発表した5月度の月次売上高(速報)で、ビジネスウェア事業の既存店売上高が前年同月比22.7%増と8カ月連続前年実績を上回ったことが好感された。フォーマルが堅調に推移したという。なお、全店売上高は同16.4%増だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,430円  +39 円 (+0.7%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が買い優勢の展開。前週末に300ポイントを超える大幅安となったナスダック総合株価指数も、週明けは米長期金利が急上昇したにもかかわらず小幅ながらプラス圏で着地し、フシ目の1万2000ポイント近辺で頑強な値動きをみせている。米ハイテク株へ積極投資する同社にとってはプラス材料といえる。また、株式需給面では信用の買い残の整理が進捗しており、直近データでは1000万株強まで減少している。仮に1000万株を下回れば、昨年4月末以来約1年1カ月ぶりとなる。戻り売り圧力の減少も買いを誘導する背景となっているもようだ。

■綜合警備保障 <2331>  3,550円  +15 円 (+0.4%)  本日終値

ALSOK<2331>がしっかり。6日の取引終了後、関西電力<9503>子会社で高齢者施設・住宅事業を展開するかんでんジョイライフ(大阪市北区)及びかんでんライフサポート(大阪府枚方市)の全株式を6月22日付で取得し子会社化すると発表。新たに子会社となる両社は、主に特定施設を中心に高齢者施設・住宅事業を1200室超規模で展開しており、両社がグループ入りすることで、介護事業を拡大・強化するのが狙い。取得価額は非開示。なお、同件が23年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■川崎重工業 <7012>  2,787円  -127 円 (-4.4%)  本日終値

川崎重工業<7012>が後場急落。日本経済新聞電子版が午後2時ごろ、「子会社の不適切行為に関する記者会見を15時30分から開く」と報じており、これが売り材料視された。

■レーザーテック <6920>  17,650円  -695 円 (-3.8%)  本日終値

レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>がいずれも売りに押される展開。マーケットの注目度は高いものの目先利益確定を急ぐ動きが優勢となっている。前日の米国株市場では米長期金利の上昇が嫌気され半導体セクターなど成長株は冴えない動きとなった。主要株価指数は上昇したものの、インテル<INTC>やアドバンストマイクロデバイシズ<AMD>など半導体主力銘柄の一角が軟調で、東京市場でもこの流れを引き継ぐ形となっている。

■セリア <2782>  2,402円  -41 円 (-1.7%)  本日終値

セリア<2782>は続落。6日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比4.5%減となり、7カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。客数が同2.3%減、客単価が同2.3%減とともに減少した。なお、全社売上高は同0.5%増だった。

■ランサーズ <4484>  319円  +80 円 (+33.5%) ストップ高   本日終値

ランサーズ<4484>が大幅高。同社は6日、メタバース空間で学べるハイスキルデジタル人材育成サービス「ランサーズデジタルアカデミー」を正式に開講したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。開講に伴い「UI/UXデザインマスターコース」も新たに公開し、事前受付を開始。同コースは120社以上の企業にデザインと開発のサポートをしてきたファンタラクティブ(東京都中央区)を講師に迎え、受講生の仕事に直結する学習コンテンツを提供し、ハイスキルなUI/UXデザイナーを育成するとしている。

■共同ピーアール <2436>  1,033円  +150 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

共同ピーアール<2436>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社はきょう、次世代VR(仮想現実)システムの開発を手掛ける雪雲(長野県長野市)と連携し、拡大するメタバース領域でのサービスを強化すると発表。雪雲はVR酔いを軽減する技術「VRun system」をコア技術として、日本発のメタバースプラットフォーム「The Connected World」の開発を今年5月から開始している。同社は今後、雪雲と連携し「The Connected World」をプロデュースしていくことに加え、「The Connected World」を活用したメタバース空間における企業プロモーション活動をサポートする商品開発を進めるとしている。

■シンワワイズ <2437>  727円  +100 円 (+16.0%) ストップ高   本日終値

Shinwa Wise Holdings<2437>がストップ高。株価は連日の年初来高値更新となり、昨年3月の急騰でつけた735円奪回も目前に迫っている。ここを上抜けば、2017年7月以来、約5年ぶりの高値圏に浮上する。同社は美術品公開オークションの企画・運営で業界首位に位置するが、政府の水際対策緩和による外国人観光客の入国が活発化で高額商品の需要増加も予想され、同社の収益機会拡大に対する思惑が膨らんでいる。また、時流を捉え投資サロンやアートファンドの組成に積極的な姿勢を示していることから、業容拡大期待が大きい。子会社を通じて仮想空間における江戸の町「江戸バース」製作に取り組んでいることも話題を呼んでいる。株式需給面では、「貸株調達による外資系経由の空売りが高水準で、買い戻しによる株価浮揚効果も働いている」(ネット証券マーケットアナリスト)とみられている。

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