話題株ピックアップ【昼刊】:INPEX、三菱UFJ、トヨタ

注目
2022年6月9日 11時37分

■INPEX <1605>  1,806円  +56 円 (+3.2%)  11:30現在

INPEX<1605>が5連騰。株価は株式分割を考慮した実質で2010年4月以来、12年2カ月ぶりとなる1800円台に乗せてきた。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の7月限が前日比2.70ドル高の1バレル=122.11ドルに上昇。一時、123.18ドルと3月初旬以来、3カ月ぶりの高値圏に買われた。米ガソリン在庫が減少したほか、中国の経済再開に伴う原油需要拡大への思惑が広がった。この原油高を背景に石油資源開発<1662>も5日続伸し、3700円台と15年11月以来の高値圏に買われている。

■三菱UFJ <8306>  753.8円  +11.3 円 (+1.5%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社がいずれも高い。5月下旬から今月上旬にかけ原油価格が再び上昇を加速させていることで、世界的にインフレ警戒ムードが強まっている。そのなか金利上昇に対する思惑は根強く、前日は米10年債利回りが3%台に再び乗せてきたほか、30年債など超長期債の利回りも上昇傾向を強めている。国内は日銀が超金融緩和政策を堅持しているものの、米国事業を展開する大手金融機関は、運用利ザヤ拡大に対する期待が買いを誘導している。

■トヨタ自動車 <7203>  2,245.5円  +15.5 円 (+0.7%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が頑強な値動きをみせている。外国為替市場でドル買い・円売りの動きが急速に進んでおり、足もと1ドル=134円台半ばまで円安が進行した。輸出株セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株は輸出採算の改善期待から買いが優勢となっている。ただ、最近は為替の円安が加速しているわりには自動車株の反応も鈍くなっている。世界経済の減速に対する懸念が浮上するなか、自動車販売見通しにも影を落としているもようだ。

■ベネフィット・ワン <2412>  1,893円  +1 円 (+0.1%)  11:30現在

ベネフィット・ワン<2412>は続伸。8日の取引終了後、77万9100株(発行済み株数の0.5%)の自社株を6月30日付で消却すると発表しており、これが好材料視されている。

■日本郵船 <9101>  9,880円  -710 円 (-6.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位

日本郵船<9101>が一時760円安と大幅安で1万円大台割れとなったほか、川崎汽船<9107>も一時930円安と同じく1万円を下回る水準に売り込まれている。OECDが8日に発表した経済見通しでは、加盟38カ国の2022年のインフレ率が8.5%予想と前回予想から大幅に引き上げた。また、世界の経済成長率については3%とし、前回予想の4.5%から1.5%の大幅引き下げとなっている。「世界経済の鈍化懸念を背景にグローバル物流需要も減少するとの見方が広がっていることで、前日の欧米株市場では大手海運会社の株価が軒並み大きく売られる展開となった。この流れが東京市場にも波及している」(中堅証券ストラテジスト)状況となっている。

■シャープ <6753>  1,018円  -68 円 (-6.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位

シャープ<6753>は大幅反落。一時8.7%安の992円まで売られ年初来安値を更新した。8日の取引終了後、これまで非開示だった23年3月期業績予想を発表。純利益を前期比32.4%減の500億円としており、これが嫌気されているようだ売上高は同8.2%増の2兆7000億円と増収を予想しているものの、円安や大型液晶パネルの市況悪化などの影響で減益となる見込み。完全子会社化する堺ディスプレイプロダクトの業績見通しも織り込んだ。

■くら寿司 <2695>  2,975円  -140 円 (-4.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率8位

くら寿司<2695>が5日ぶりに反落。寄り付き後に前日比7.3%安の2887円まで急落した。8日の取引終了後に発表した22年10月期上期(21年11月~22年4月)の連結決算で、営業利益が前年同期比24.6%減の3億2300万円となったことが嫌気されている。売上高は同19.7%増の893億1200万円だった。新型コロナウイルス感染拡大に伴うまん延防止等重点措置の適用が解除された3月以降、営業制限を緩和したことで来店客数が回復し、国内の売上高は新型コロナ感染拡大前を上回った。一方、調達価格の高騰などが利益を圧迫した。客単価アップなどの取り組みを進めたが補えなかった。

■ホープ <6195>  218円  +50 円 (+29.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

ホープ<6195>がカイ気配を切り上げている。同社は8日取引終了後に、23年3月期通期の連結業績予想を公表。営業損益の見通しを1億2600万円の黒字(前期は9カ月間の変則決算で166億5100万円の赤字)としていることが好感されているようだ。売上高は19億9500万円(同356億3000万円)を見込む。エネルギー事業を営むホープエナジーの破産手続き開始により、3月25日付で同社が連結範囲から除外されたことから売上高が大幅に減少する一方、利益は広告事業及び行政マガジン発行などを手掛けるジチタイワークス事業を中心に改善するとみている。

■ミアヘルサ <7129>  1,129円  +150 円 (+15.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

ミアヘルサホールディングス<7129>がストップ高カイ気配。8日の取引終了後、株主優待制度を導入すると発表しており、これを好感する買いが入っている。株主優待は、毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じて1000円から3500円分のオリジナルクオカードを贈呈するという。併せて、中期経営計画の数値目標を見直し、最終年度の24年3月期の売上高を243億5200万円(従来計画は200億円)、経常利益を6億5300万円(従来計画は6億円)へそれぞれ引き上げると発表。調剤薬局や保育園の新規開設、ライフサポートのグループ会社化などにより売上高が当初計画を大幅に上回る見通しとなったとしている。

■ENECHANGE <4169>  797円  +100 円 (+14.4%) ストップ高   11:30現在

ENECHANGE<4169>はストップ高に買われている。同社は消費者向けの電力・ガス切り替えプラットフォームの運営や、エネルギー会社向けクラウド型デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスなどを行っている。8日取引終了後、三井住友信託銀行が海外特化型の脱炭素エネルギーファンド「Japan Energy Capital 2号ファンド」に出資することを発表、これを材料視する買いが集中する格好となった。同ファンドはエネチェンジが運営に参画し、海外での脱炭素ベンチャー投資に特化した運用を行っている。

■トレファク <3093>  1,184円  +90 円 (+8.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

トレジャー・ファクトリー<3093>は急伸で年初来高値を更新。8日の取引終了後に発表した5月度の月次売上概況(単体)で、既存店売上高が前年同月比5.7%増となり、9カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年より休日が1日少なかったものの、ゴールデンウイークの人出が回復したことや、気温の上昇により夏物衣料が好調に推移したことが寄与した。また、生活家電や、生活雑貨、ホビー用品も堅調だった。なお、全店売上高は同19.1%増だった。

■BEENOS <3328>  2,140円  +155 円 (+7.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位

BEENOS<3328>が急反発している。同社は8日、グループが手掛ける越境EC支援実績が4月末時点で累計3000件を突破したと発表しており、これが株価を刺激しているようだ。同社グループは2008年から子会社が提供を開始した海外転送サービス「転送コム」を皮切りに、海外向け購入サポートサービス「Buyee」やタグ設置のみで海外販売を可能にする「Buyee Connect」などを通じて国内企業の越境ECへの挑戦をサポートしている。

■エーアイ <4388>  980円  +68 円 (+7.5%)  11:30現在

エーアイ<4388>は急伸。8日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を10万株(発行済み株数の1.98%)、または1億円としており、取得期間は6月9日から11月15日まで。資本効率の向上を通じた株主への利益還元を図るとともに、経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■ビューティガレージ <3180>  2,903円  +200 円 (+7.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位

ビューティガレージ<3180>は急伸し、底値離脱の動きを鮮明にしている。8日の取引終了後、23年4月期業績予想を発表し、売上高を前期比15.4%増の270億1300万円、営業利益を同17.1%増の14億700万円とした。売上高、営業利益ともに連続で過去最高業績を更新する見通しとなり、これを受けて買いが向かっているようだ。年間配当予想も前期比2円増の18円を見込んだ。同時に発表した22年4月期決算は、売上高が前の期比19.4%増の234億100万円、営業利益が同20.1%増の12億200万円。主力の美容サロン向けECサイトの継続利用が増え、ユーザー数や注文件数が大きく増加した。下半期を中心に円安や原材料価格高騰などの影響があったが、販管費の圧縮努力によって利益率の低下を抑えた。

■タカトリ <6338>  2,537円  +139 円 (+5.8%)  11:30現在

タカトリ<6338>、テセック<6337>、サムコ<6387>、東京エレクトロン デバイス<2760>、豊田合成<7282>といったパワー半導体分野に展開する銘柄群に物色の矛先が向いている。ここ大手半導体関連企業のパワー半導体分野への積極的な投資が目立っている。直近では、ローム<6963>が年内に福岡で新工場を稼働させ、26年3月期までに従来計画比3倍となる最大1700億円を次世代パワー半導体の増産投資に充てると報じられたことで、関連銘柄への注目度が改めて高まっている。タカトリは5月末にパワー半導体向けSiC材料を切断加工する装置の大型受注(約80億円)を獲得したことを発表し、翌日から株価は急騰局面に突入した経緯がある。

●ストップ高銘柄

■ENECHANGE <4169>  797円  +100 円 (+14.4%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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