注目銘柄ダイジェスト(前場):エーアイ、Bガレジ、郵船など

市況
2022年6月9日 11時56分

くら寿司<2695>:2975円(-140円)

大幅反落。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は3.2億円で前年同期比24.6%減益となっている。第1四半期6.9億円に対して、2-4月期は3.6億円の赤字となり、市場予想も下回っている。国内既存店売上は順調に回復も、広告宣伝費などの経費増が響いた。米国でも人件費負担が重しとなっているもよう。通期計画28.3億円は据え置いているものの、下振れ懸念の強まりにつながっているようだ。

シャープ<6753>:1018円(-68円)

大幅反落。未定としていた23年3月期業績予想を前日に公表している。営業利益は650億円で前期比23.3%減としており、730億円程度の市場コンセンサスを大きく下回っている。完全子会社化する液晶パネル製造会社SDPなどが収益を圧迫するもようだ。比較的強気のガイダンスが多いとみられていたため、想定比下振れの業績見通しを受けて、先行きへの警戒感がより強まっているようだ。

Bガレジ<3180>:2903円(+200円)

大幅反発。前日に22年4月期の決算を発表、営業利益は12億円で前期比20.1%増となり、従来予想の13億円は下回る着地に。一方、23年4月期は14.1億円で同17.1%増の見通しとしており、連続2ケタ増益予想をポジティブ視する動きが優勢に。年間配当金も前期比2円増の18円と計画している。業務の効率化や業容拡大に伴うスケールメリット創出によって、売上高、利益ともに拡大を想定しているようだ。

郵船<9101>:9880円(-710円)

大幅続落。海運大手が軒並み安、海運セクターは業種別下落率トップになっている。APモラー・マークスが前日比8%安と急落するなど、海外海運大手の株安を受けて、国内関連銘柄に売りが波及する形になっているようだ。世界的な景気減速懸念による今後の運賃市況の低下などを懸念する動きになっているもよう。バルチック指数も前日は4%超の下落となっている。

東エレク<8035>:57230円(-1570円)

大幅続落。前日の米国市場ではインテルが5%超安となるなど半導体関連株が軟化し、SOX指数も約2.4%の下落となっている。同社など国内半導体関連にも売りが波及する状況に。インテルCFOが一部のイベントにおいて、マクロ面は明らかに弱まっており、半導体業界だけでなく世界中の企業、実質的に全員が影響を受けることになると発言、売りのきっかけ材料とされたようだ。

ホープ<6195>:218円 カ -

ストップ高買い気配。23年3月期の営業損益予想を1.26億円の黒字と発表している。広告事業で規模適正化による利益率向上が一定程度実現できるほか、官民連携推進のジチタイワークス事業ではBtoGソリューションを拡大し、黒字に転換すると見込む。22年3月期は166.51億円の赤字(9カ月決算。前期実績は68.95億円の赤字)。電力仕入価格の影響でエネルギー事業が低調だった。同事業は3月25日付で連結範囲から除外した。

エーアイ<4388>:980円(+68円)

大幅に続伸。10万株(1.00億円)を上限として自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は1.98%。取得期間は9日から11月15日まで。株主への利益還元を図るとともに、経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的。また、ゲーム開発のS-Works(東京都千代田区)が「将棋アプリ将皇」にナレーション作成クラウドサービス「AITalk 声の職人クラウド版」を導入している。

ジーニー<6562>:986円(+38円)

大幅に続伸。Google Cloudを活用したソリューションを展開する事業社を対象としたGoogle Cloud Buildパートナーに認定されたと発表している。企業へのデジタルマーケティング支援が評価されたという。ジーニーは販売やサービス、構築の全領域でパートナーシップの認定を取得し、Google Cloudの利用や導入をより幅広くサポートできるようになる。

《ST》

提供:フィスコ

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