アク抜けの動きにより、ファーストリテや東エレク辺りが日経平均をけん引する格好に/オープニングコメント

市況
2022年6月16日 8時48分

16日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが303ドル高だった。朝方は6月小売売上高やニューヨーク連銀製造業景気指数が予想外のマイナスに落ち込み金利が低下したため、ハイテク中心に買われた。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が市場の思惑通り連邦公開市場委員会(FOMC)で1994年以降最大となる0.75%の追加利上げを決定し、インフレ抑制に努める強い姿勢を見せると一段と買いが広がった。さらに、パウエル議長が0.75%の利上げが異例であることを強調し金利がさらに低下するとハイテクの買いも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の26510円。円相場は1ドル134円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。NYダウは一時600ドルを超える上昇から上げ幅を縮めており、FOMC通過後の上昇で底打ちと見るのは早計であろうが、ひとまずFOMC通過後のアク抜けの動きが先行することになりそうだ。日経225先物は終盤にかけて26140円まで下落した後に、一気に26630円まで買われる場面も見られていたことから、FOMCへの警戒から過度にショートに傾けていたポジションを修正する動きを見せてくる可能性が意識されよう。VIX指数は30.00を下回ってきたことも、安心感に繋がるだろう。

日経平均は前日の陰線を吸収してくる動きになると考えられ、75日線が位置する26850円辺りを目先的なターゲットとして意識してくることになりそうだ。また、FOMCが通過し、市場の関心は日銀の金融政策決定会合に向かう。日銀は金融緩和政策を維持する考えであることから、相場の底堅さが見られるようだと、改めて日米金利差を狙った海外勢による資金流入への思惑にも繋がる可能性はありそうだ。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいものの、押し目狙いで対応したいところである。

物色の流れとしては米国市場の流れを引き継ぐ格好から、ハイテクや消費関連などに資金が向かいそうだ。指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>や東エレク<8035>辺りが日経平均をけん引する格好になるため、足元で停会傾向を見せていたNT倍率の反発も見込まれる。日経平均型優位の相場展開のなか、裁定に絡んだインデックス買いの動きも断続的に流入することになりそうだ。もっともインデックス主導になることから、中小型株などは、買い一巡後に次第は次第にこう着になりそうだ。

《NH》

提供:フィスコ

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