ダウ平均は800ドル超の大幅続伸 FRBの利上げ期待が和らぐ=米国株概況

市況
2022年6月25日 5時33分

NY株式24日(NY時間16:22)

ダウ平均   31500.68(+823.32 +2.68%)

S&P500    3911.74(+116.01 +3.06%)

ナスダック   11607.62(+375.43 +3.34%)

CME日経平均先物 26875(大証終比:+395 +1.47%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は800ドル超の大幅続伸。株式市場はここ数週間、FRBがインフレ抑制のために積極引き締めを行い、それがリセッション(景気後退)を引き起こすとの懸念から圧力を受けてきた。FRBの利上げについては現時点で材料がほぼ出揃ったという状況。その中で、次のテーマは来年の景気後退に入っている。本当に来年にも景気後退に陥るのか、陥ったとしてもどの程度なのかに注目を集め出しているようだ。

きょうは米国債利回りの下げが一服しているが、今週は大きく流れを変え、前日の米10年債利回りは一時3.00%付近まで急低下した。しかし、その動きが株式市場にとってはIT・ハイテク株中心に買戻しのきっかけを作っている模様。

投資家はFRBの利上げ期待を和げている。センチメント系を中心に、弱い米経済指標の発表がこのところ相次いでいるが、「実は、悪いニュースが良いニュースであったという展開になっている」とのコメントも市場から聞かれる。経済活動が冷え込んでいるのは明らかだが、それに伴い、インフレもいずれ冷え込むはず。弱い経済指標は株式市場にとってはむしろ好ましいことだという。FRBは今後数カ月、動きを軟化させる可能性が高く、来年後半にも利下げ開始との予想も出始めている模様。成長は鈍化し、恐らく予想よりも早く金利は低下すると見出しているようだ。

底打ちが期待される話かもしれないが、S&P500は年末までにさらに24%下落する恐れがあるとの見方も出ており、下値警戒感は依然として強いのも事実。

来週は四半期末を迎えるが、米株は強含むとの見方が出ている。7%上昇する可能性も示唆しているという。年金基金や政府系ファンド(SWF)がポートフォリオのリバランスを理由に挙げている。年金基金やSWFは厳格な資産配分規定に従うため、通常は四半期ごとに市場エクスポージャーのリバランスを行う。市場の流動性が過去平均の5分の1に低下している現在、今回の四半期末および月末リバランスは株価に大きな影響を与える可能性があると指摘した。

宅配のフェデックス<FDX>が上昇。前日引け後に3-5月期決算(第4四半期)を発表し、ガイダンスで通期1株利益の見通しが予想を上回ったことが好感されている。

ソフトウェア開発のゼンデスク<ZEN>が急伸。取引開始前に投資会社のパーミアとヘルマン&フライドマンが率いる投資グループによって、約102億ドルの全額現金での買収契約を正式に締結したと発表した。

不動産金融のレンディングツリー<TREE>が下落。前日引け後に4-6月期(第2四半期)のガイダンスも公表し、売上高を2.59億-2.64億ドルを下方修正したほか、EBITDAも2600万-2900万ドルへ下方修正した。

クルーズのカーニバル<CCL>が決算を受け大幅高。決算自体は決して素晴らしいものではなかったが、警戒されていたほどではなかった点や予約状況には強気な表現も見られたとの指摘も出ていた。

半導体のウルフスピード<WOLF>が大幅高。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。力強い成長性と魅力的なバリュエーションを指摘。

中古車販売のカーマックス<KMX>が決算を受け上昇。中古車販売台数は6%近く減少したものの、販売店向けデジタル査定商品「マックス・オファー」が180%以上の伸びを示し追い風となった。

銃器メーカーのスミス&ウェッソンが前日に引き続き大幅続伸。前日引け後に2-4月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益が予想を上回った。四半期配当の増配も発表し、1株0.10ドルと25%引き上げた。米議会が銃規制法案を可決したものの、多くの民主党議員や活動家が求めてきた大幅な規制強化には程遠く、株価には影響は出ていない。

フェデックス<FDX> 243.24(+16.26 +7.16%)

ゼンデスク<ZEN> 74.17(+16.22 +27.99%)

レンディングツリー<TREE> 50.55(-4.32 -7.87%)

カーニバル<CCL> 10.85(+1.20 +12.44%)

ウルフスピード<WOLF> 71.40(+8.50 +13.51%)

カーマックス<KMX> 98.36(+6.60 +7.19%)

スミス&ウェッソン<SWBI> 16.44(+2.08 +14.48%)

アップル<AAPL> 141.66(+3.39 +2.45%)

マイクロソフト<MSFT> 267.70(+8.84 +3.41%)

アマゾン<AMZN> 116.46(+4.02 +3.58%)

アルファベットC<GOOG> 2370.76(+117.07 +5.19%)

テスラ<TSLA> 737.12(+31.91 +4.52%)

メタ・プラットフォームズ<META> 170.16(+11.41 +7.19%)

AMD<AMD> 87.08(+4.65 +5.64%)

エヌビディア<NVDA> 171.26(+9.01 +5.55%)

ツイッター<TWTR> 39.41(+0.73 +1.89%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.