海運株が業種別値上がり率トップ、超低PERと抜群の配当利回りにらんだ押し目買い
日本郵船<9101>が一時350円高の9490円まで買われたほか、川崎汽船<9107>も490円高の8370円に買われるなど海運株への買いが顕著となっている。今月中旬以降、海運株は下値模索の動きを強めていたが、足もと売り一巡感からリバウンドに転じている。
きょうは業種別指数でも「海運」は33業種中値上がり率トップに買われている。コンテナ船市況高騰による収益メリットの株価への織り込みが進んだ一方、ここ最近は、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の下落基調が目立っていたことから、中国景気減速に対する警戒感などが株価の上値を重くしていた。ただ、ファンダメンタルズ面からのアプローチで下値限界感も台頭。PERは2倍前後と超割安で、なおかつ23年3月期も高株主還元姿勢を維持、抜群の高配当利回りに着目した押し目買いの動きが足もとで顕在化している。