株価指数先物【引け後コメント】 ボリンジャーバンド-1σ水準までの下げで、調整一巡感は意識されやすい

市況
2022年6月30日 18時22分

大阪9月限

日経225先物 26310 -370 (-1.38%)

TOPIX先物 1865.5 -19.5 (-1.03%)

日経225先物(9月限)は、前日比370円安の2万6310円で取引を終了。寄り付きは2万6690円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6705円)にサヤ寄せする格好で小幅に反発して始まった。一時2万6730円まで買われたものの、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などハイテク株の弱い値動きが重荷となり下落に転じ、じりじりと下げ幅を拡大。ランチタイムでは2万6500円を挟んで下げ渋る動きも見られたが、後場に入ると一気に下落幅を広げ、引けにかけて一時2万6290円まで売られた。

前引にかけての調整後は、いったん2万6500円水準で底堅さが見られたものの、後場開始直後から下へのバイアスが強まった。前引けにかけてショートカバーは一巡したと見られるが、グローベックスの米株先物が前場こそ小動きだったものの、午後に入り下げ幅を広げたことで、ロングを解消する動きにつながったようである。引けにかけても目立ったリバウンドの動きは限られ、引けにかけてロングの解消が継続したようだ。

なお、午後4時半過ぎにはグローベックスのNYダウ先物の下落幅が400ドルに近づき、ナスダック100先物も200ポイント近く下落する場面も見られた。米連邦準備理事会(FRB)が重要視している5月の米個人消費支出(PCE)コアデフレーターの発表を控え、金融引き締めと景気後退への警戒感が高まっていると見られる。また、東京都は新型コロナウイルスの感染状況の警戒度を上から2番目の「感染が拡大している」に引き上げた。すぐさま行動制限の発出とはならないだろうが、商いを手控える要因になりやすい。日経225先物はナイトセッションの開始直後に2万6210円まで売られる場面があった。

まずはPCEコアデフレーターの発表を受けた米国市場の反応次第となるが、明日は週末要因により積極的な市場参加者は限られよう。短期的な売買を主体にしたスペキュレーション取引による値幅取りが中心となりそうだ。仕掛け的な商いが集中しやすい半面、その後のカバーも速いと見られ、カバーを狙った短期トレードになりそうだ。

なお、テクニカル面では、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで調整してきた。6月20日の-2σ割れからのリバウンドにより2万7000円を突破し、その達成感からの調整の幅としては一巡感が意識されやすい水準となる。NT倍率は先物中心限月で14.10倍に低下。直近のボトム水準で終えているが、この水準を下回ってくるようだと、5月半ばの安値13.98倍を意識したNTショートに向かう可能性がある。ボトム水準で底堅く推移するようであれば、保ち合いレンジの上限レベルである14.30倍辺りをターゲットとしたNTロングのスタンスを想定。

手口面では、日経225先物はみずほが1780枚、BofAが990枚、クレディスイスが660枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2830枚、SBIが1410枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はバークレイズが4310枚、ゴールドマンが3150枚程度の売り越しに対して、ソジェンが4070枚、BNPパリバが1720枚、ABNアムロが1440枚程度の買い越しだった。クレディスイス経由のショートと見られる動きに対して、買い方は裁定解消(現物売り・先物買い)の動きと見られる。

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