話題株ピックアップ【夕刊】(1):ウエルシア、バイオ関連株、エーザイ

注目
2022年7月6日 15時14分

■ウエルシア <3141>  2,899円  +234 円 (+8.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

ウエルシアホールディングス<3141>は大幅反発。5日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高2677億1600万円(前年同期比7.6%増)、営業利益77億1300万円(同5.9%増)、純利益63億2100万円(同19.1%増)と増収増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限の緩和で受診が平常化されたことや、調剤併設数の増加(前年同期比176店舗増の1864店舗)などにより処方箋受付枚数が増加し調剤事業が回復した。また、店舗人時数の適正化や自働発注の推進による店舗業務の効率化などに取り組んだことも寄与した。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高1兆1100億円(前期比8.2%増)、営業利益470億円(同9.3%増)、純利益284億円(同7.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■ラクーンHD <3031>  1,626円  +123 円 (+8.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

ラクーンホールディングス<3031>は大幅高で4日ぶりに反発。午前11時ごろ、連結子会社ラクーンコマースが旅行大手のJTB(東京都品川区)と顧客紹介におけるビジネスマッチング契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の契約によりラクーンコマースが運営する、国内メーカーと小売店やサービス業などの事業者が取引する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」と、その越境版「SD export」を越境ECによる取引先を求めるJTBの法人顧客に紹介するというもの。同サイトには3000社以上が出展し、掲載商品数は約140万点になる。ラクーンHDでは今後も連携を強化しながら中小事業者の営業活動の一助となるようにサービスの提供を進めるとしている。

■セリア <2782>  2,709円  +176 円 (+7.0%)  本日終値

セリア<2782>は大幅高で4日続伸。5日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.7%減と8カ月連続で前年実績を下回ったが、5月の同4.5%減から減収率が縮小したことが好感されたようだ。客数が同1.7%減、客単価が同1.0%減だった。なお、全社売上高は同1.2%増だった。

■そーせいグループ <4565>  1,242円  +77 円 (+6.6%)  本日終値

そーせいグループ<4565>、ヘリオス<4593>、プレシジョン・システム・サイエンス<7707>、メディシノバ・インク<4875>、キャンバス<4575>などバイオ関連株が一斉高に買われた。きょうは、主力銘柄に売りがかさむ一方、欧米株市場の動向や為替など外部環境の影響を受けにくい、旧マザーズのバイオ関連株に短期資金がシフトしている。市場では「SQ前で主力株の押し目が買いづらいこともあって消去法的な買いが向かっている可能性が高い。ただ、国内で再び新型コロナウイルスの感染拡大が顕著となっていることから、医薬品周辺株に投資家の関心が向いていることもバイオ関連が動意づく背景にあるようだ」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■朝日インテック <7747>  2,335円  +131 円 (+5.9%)  本日終値

5日に発表した「オリンパスと内視鏡ダイレータで契約」が買い材料。

オリンパス <7733> [東証P]と内視鏡ダイレータ「Tornus ES」の国内独占販売契約を締結。朝日インテクが開発・製造し、オリンパスが販売する。

■エーザイ <4523>  6,167円  +342 円 (+5.9%)  本日終値

エーザイ<4523>が全体下げ相場に抗して大きく株価水準を切り上げた。同社は6日、アルツハイマー治療薬候補として注目されている「レカネマブ」について、迅速承認制度に基づく申請が米食品医薬品局(FDA)に受理され、優先審査に指定されたことを発表、これを材料視する買いを呼び込む形となった。同社は今年秋に主要データを取得し、2022年度中に承認申請を行う予定としている。同社の株価は6月17日に5011円で年初来安値をつけた後、5日移動平均線をサポートラインに急速に戻り足を強めていたが、きょうは大陽線で6000円大台を一気に回復してきた。

■ハニーズHD <2792>  1,230円  +64 円 (+5.5%)  本日終値

ハニーズホールディングス<2792>は大幅高で年初来高値を更新。女性層をターゲットに低価格帯のアパレルを展開するが、足もとの業績は好調に推移している。同社が5日取引終了後に発表した22年5月期決算は営業利益が前の期比33%増の49億9300万円と急増した。まん延防止等重点措置の解除で客足が戻ったことが寄与した。また、23年5月期についても前期比10%増の55億円予想と2ケタ成長を予想している。好業績を背景に年間配当も前期実績比5円増配の40円を計画しており、これが好感される形で投資資金の流入を誘った。

■ウェルスナビ <7342>  1,935円  +98 円 (+5.3%)  本日終値

ウェルスナビ<7342>が大幅高で3日続伸。5日の取引終了後、イオンフィナンシャルサービス<8570>傘下のイオン銀行及びイオンクレジットサービスと共同で、「イオンカード」の顧客向けにロボアドバイザー「WealthNavi for AEON CARD」の提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。同サービスは、イオンカード決済による積み立てで「WAON POINT」をためながら、自動でおまかせの資産運用を行うことができるというもの。クレジットカードによる積立機能の提供は、投資一任サービスにおいて日本初となるという。

■アークス <9948>  2,051円  +59 円 (+3.0%)  本日終値

アークス<9948>が反発。5日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、営業利益を151億5000万円から159億円へ上方修正したことが好感された。会計基準の変更に伴い対前期の増減率はないものの、カードポイント収入の一部である共同販売促進費用の損益計算書計上区分を、営業外収益から売上原価の控除項目へ変更したことなどが要因としている。なお、売上高5630億円、純利益109億円は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高1382億9700万円、営業利益38億4500万円、純利益28億7200万円だった。「まん延防止等重点措置」が解除されたことによる人流回復などを受け、既存店売上高が前年同期比0.5%増となったことが寄与した。

■オプティム <3694>  792円  +21 円 (+2.7%)  本日終値

オプティム<3694>が3日続伸。5日の取引終了後、同社の人工知能(AI)を活用した契約書管理サービス「OPTiM Contract」が、NIPPON EXPRESS ホールディングス<9147>傘下のNXワンビシアーカイブズのクラウド型電子契約サービス「WAN-Sign」と、サービス連携を開始すると発表しており、これが好材料視された。今回のサービス連携により、従来の紙媒体の契約書のスキャンデータやMicrosoft Wordの文章ファイルだけではなく、「WAN-Sign」で締結した電子契約も「OPTiM Contract」上で一元的に管理することが可能になる。また、契約担当者の負担軽減やリスク低減も期待できるとしている。

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