買い一巡後のこう着がコンセンサスに/オープニングコメント

市況
2022年7月7日 8時29分

7日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが69ドル高だった。ISM非製造業指数やJOLT求人件数が予想を上回ったため景気後退懸念が緩和し買い優勢の展開。米連邦準備理事会(FRB)による6月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表を控え一時下落に転じる場面も見られたが、その後公表されたFOMC議事要旨において、労働市場や消費に楽観的な見解を示し利上げを計画通り継続していく想定内の方針が示されたことで、引けにかけて上昇幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円高の26265円。円相場は1ドル135円90銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。ただし、昨日の日経平均はFOMC議事要旨への警戒から300円を超える下落だったこともあり、これを修正する動きが中心になりそうである。アク抜けを意識した買いの勢いが強まる展開は期待しづらいところであろう。また、ナスダックは続伸となり、上値抵抗線として意識される25日線を捉えてきた。同線を明確に上放れてくるかを見極めたいところであり、SOX指数の戻りの鈍さも気掛かりである。指数インパクトの大きい東エレク<8035>は依然として年初来安値での推移を継続するなか、短期的な値幅取り狙いの動きにとどまりそうである。

また、明日にはETFの分配金支払いのための売り需要が見込まれるため、警戒されている。先物市場では先回り的にショートを仕掛けていた可能性があるため、いったんニュートラルに戻す格好でのショートカバーを入れてくるだろう。ただし、買いの動きを強めてくる動きは限られると見られ、買い一巡後のこう着がコンセンサスになりそうだ。

また、米長期金利は上昇したものの、景気後退の予兆とみなされる「逆イールド」状態が続いたため、景気後退を織り込む動きは引き続き警戒されるところである。足元では長期金利の低下を手掛かりにグロース株への物色が見られていたが、本日はやや利食い優勢の動きが意識されよう。参院選を控えて政策に関連したテーマ性のある材料株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうである。

《AK》

提供:フィスコ

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